eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)を高く評価する2つの理由

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3つのフルール画像

2018年4月3日、常に業界最安の信託報酬を目指すことで有名な「eMAXIS Slimシリーズ」に新しい投資信託が追加されました。

新たに追加された「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」は日本の株式市場、新興国の株式市場、日本を除く先進国の株式市場に対して均等に投資するという、株式に特化したバランスファンドです。

「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」は信託報酬が0.15%(税込み)という超低コストで新興国も含めた全世界に投資できる貴重な投資信託ですが、大人気となっている「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」と組み合わせることで低コストのポートフォリオを「つみたてNISA」で運用することができます。

お得なパッケージ商品としての魅力

「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」は「eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)」、「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」、「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」の3つの投資信託を均等に組合せた投資信託です。

「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」の優れた点は、これら3つの投資信託を組合せて運用するよりも低コストで運用でき、リバランスを行う必要がない点です。

「eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)」の信託報酬は0.17%(税込み)、「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」の信託報酬は0.21%(税込み)、「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」の信託報酬は0.12%(税込み)となっており、それぞれの資産クラスの中では最安の信託報酬となっています。

これら3つの投資信託を均等に組み合わせると信託報酬は0.166%(税込み)になりますが、「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」の信託報酬は0.15%(税込み)となっており、まさに「バリューセット」と呼べるようなお得感があります。

このように信託報酬が低いことはありがたいことですが、先進国、新興国、日本の3地域に均等に投資するというのは新興国や日本への投資比率が株式市場の時価総額から考えるとバランスが悪いのではないかという印象をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。

確かに時価総額ベースで考えるのであれば、日本や新興国への投資比率はそれぞれ10%くらいにしておくのが普通であり、33%という比率は高く感じるかも知れません。

しかし、バランスファンドで人気のある「8資産均等バランスファンド」における株式の投資比率は、先進国、新興国、日本の3地域に均等に投資しており、3地域均等型の投資は決してバランスが悪いという訳ではなく、リスクとリターンのバランスについては時価総額ベースのものに劣ることはありません。

3地域への投資比率をコントロールする方法

「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」は「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」と組み合わせることで、3地域への投資比率を変更すると同時に信託報酬を引き下げることができます。

下記の表は100万円の資金を「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」と「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」に分散して投資することで新興国と日本への投資比率を引下げ、信託報酬を低くするポートフォリオを例示したものです。

 ポートフォリオ(100万円)
eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)60万円30万円15万円
eMAXIS Slim先進国株式インデックス40万円70万円85万円
先進国への投資比率60%80%90%
日本への投資比率20%10%5%
新興国への投資比率20%10%5%
信託報酬(%)0.1380.1290.1245

株式市場の時価総額ベースに合わせて運用したい場合は新興国と日本への投資比率を10%程度にしておく必要があります。

100万円の運用であれば、30万円を「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」に投資し、残りの70万円を「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」に投資することで、新興国と日本への投資比率を10%にしつつ、信託報酬を0.129%(税込み)に引き下げることが可能です。

信託報酬が0.12%(税込み)の「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」への投資比率を高くすれば、新興国と日本への投資比率が引き下がると同時に信託報酬も低くなります。

この投資信託を利用する必要のない人

「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」は優れた投資信託ですが、投資対象を株式に特化した3地域均等型というユニークなコンセプトが受け入れられるまでには、ある程度の時間が必要かも知れません。

先進国への投資だけで十分な人

ご存知の通り、日本を除く先進国の株式市場は数十年という期間で見れば右肩上がりの値動きとなっていますが、日本の株式市場だけがバブル期につけた高値を上回ることができていません。

また、新興国市場の株式市場はかつてのような高い成長率を今後も維持するとは限らず、成長率は鈍化傾向に入りつつあると考える人もいらっしゃるかと思います。

このような人は「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」に投資するよりも、日本を除く先進国の株式市場へ投資する「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」に投資する方が信託報酬も低くなりますし、日本や新興国への投資を避けることができます。

先進国と新興国だけに投資したい人

日本の株式市場への投資については全く魅力を感じない人、あるいは既に「ひふみプラス」などを利用して日本の株式市場への投資を行っている人の場合、「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」に投資するよりも、「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」に投資する方がいいでしょう。

「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」は日本を除く先進国、新興国に幅広く投資する投資信託で、信託報酬も0.15%(税込み)という超低コストです。

「投信ブロガーが選ぶ!ファンド・オブ・ザ・イヤー2017」で1位の座を獲得した「 楽天・全世界株式インデックス・ファンド」の強力なライバルが出現しました。税込みで0.15336%という格安の信託報酬で世界中の株式に投資できる「eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)」が2018年3月19日から売り出されます。

リバランスの手間を省きたい人

世界中の株式市場に時価総額ベースで分散投資をする場合、「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」と「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」を組合せて運用することで、驚くほど低コストで運用することができます。

ただし、ある程度の金額以上を投資するのであれば、年に1回程度は投資比率の修正(リバランス)を行う必要があります。

「つみたてNISA」の場合はリバランスを行うことでその年の購入枠(年間上限40万円)を消費してしまうリスクがありますし、そもそもリバランスなんて面倒だという人も多いはずです。

このような人は、信託報酬が0.24%(税込み)になりますが、これ1本で全世界の株式市場の98%に投資することができる「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」に投資するのがベストです。「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」は「投信ブロガーが選ぶファンド・オブ・ザ・イヤー2017」で第一位を獲得した人気商品です。

年に1度、個人投資家がその年に最も魅力的だと感じた投資信託を選ぶ「投信ブロガーが選ぶ!ファンド・オブ・ザ・イヤー」ですが、2017年の結果を見ると「つみたてNISA」の影響を受けた順位付けとなっており、上位10本に選ばれた投資信託だけで素晴らしいポートフォリオが組めそうです。

0.24%の信託報酬が気になるという人は日本市場をカットして信託報酬0.15%の「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」に投資するか、時価総額ベースに拘らないで「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」だけに投資してもいいのではないかと思います。

まとめ

「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」は0.15%(税込み)という低コストで世界中の株式市場に投資できること、「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」と組合せることで更に低コストでの国際分散投資が可能になるという2つの理由から高く評価することができます。

ただし、日本や新興国に投資する必要性を強く感じない人は「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」に投資することで信託報酬0.12%(税込み)という低コストな運用も可能であり、3地域均等型という独特の分散比率は好き嫌いが分かれるところです。

実は、ニッセイアセットマネジメントが2017年11月17日から運用を開始している「インデックスパッケージ(内外・株式)」は「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」と同じ3地域均等型の株式投資信託ですが、2018年4月16日現在の純資産額は2100万円しかありません。

「インデックスパッケージ(内外・株式)」の信託報酬が0.35%(税込み)で割り高であるという点が問題なのか、3地域均等型というコンセプトに問題があるかという点は気になるところです。

ただ、2018年4月3日に設定されたばかりの「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」の2018年4月16日現在の純資産額は既に6500万円となっていることから考えると、「インデックスパッケージ(内外・株式)」はコンセプトよりも信託報酬の高さに問題があると言えそうです。

実際に「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」を利用するかどうかの判断は純資産額の増え方をもう少し慎重に見てからでいいと思いますが、既に「インデックスパッケージ(内外・株式)」を利用されているという人は、信託報酬が半分以下で純資産額も既に「インデックスパッケージ(内外・株式)」を上回っている「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」への乗り換えを検討してみてもいいのかも知れません。