つみたてNISAでバランス型の投資信託を選ぶならこの1本をオススメする理由

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バランスボールの画像

いよいよ来月から「つみたてNISA」がスタートしますが、初心者の方はとりあえずバランス型の投資信託を選ぶという人が多いように思います。

実はバランス型の投資信託の運用対象や分散比率は投資信託によって異なるため、多くのバランス型から最適な一つを選ぶのは意外と大変な作業です。

そこで今回は、「コスト」、「純資産」、「運用対象」、「値動きのリスク」の4つの要因を考慮して最良の1本を選び、その理由について解説していきます。

値動きの大きさに気持ちが折れる

まずはバランス型の投資信託を選ぶこと自体が正解なのかという点について確認していきましょう。20年という「つみたてNISA」の投資期間を前提にした場合、最も大きなリターンが期待できるのは株式100%の投資信託を積立てていく方法です。ただし、これには条件があり、一時的に資産価値が半減するような時期があっても平気で積立投資を継続できる精神力が必要となります。

株式だけで運用する投資信託に投資する人のうち、実際に数年間の値下がり期間を受け入れることができる人の数は皆さんが思っている以上に少なく、リターンが出るまでに損失を出して運用を終える人が非常に多いのが現実です。

そして、意外かも知れませんが、株式だけで運用する投資信託が大きく値上がりしたタイミングでも投資信託を売却してしまう人が多く、下がったら「もっと下がるのではないか」と心配になって売却し、上がったら「上がり過ぎたのでそろそろ下がるのでは」と心配になって売却してしまうというのが一般的な個人投資家の行動なのです。

実際に売られたパターンから学ぶ

実際に今年の夏から秋にかけて国内株式に投資する投資信託を売却する人が非常に多かった印象があります。例えば、9月には国内株式に投資する投資信託が1746億円も売却されてしまいました。6月に2万円台に回復した日経平均が9月8日に1万9239円まで下がり、そこから9月後半に向けて再び2万円台を回復するという動きの中で1746億円の投資信託が売却されてしまったのです。

そして、9月に2万円台を回復した日経平均は10月には2万2000円台まで一気に上昇したのですが、この上昇過程においても2584億円もの国内株式に投資する投資信託が売却されてしまいました。「こんなに一気に値上がりしたら、そろそろ下がるのでは」という心配は、大きな評価益を出した投資信託を持ったことのない人には理解できない心理だと思いますが、これが一般的な個人投資家の心理なのです。

このように、個人投資家のメンタルは皆さんが想像しているよりも弱く、積立投資を継続するということは想像以上に精神力が必要なのです。

売却リスクを低減するマイルドな値動き

このように一気に上がっても一気に下がっても売りたくなってしまうという個人投資家のメンタルを理解した上で、「自分は大丈夫だから、なるべく大きなリターンを狙いたい」という人には以下の記事を参考に、米国株式市場に連動する投資信託をリスク許容度に合わせた積立額で毎月積み立てていくことをオススメします。

「つみたてNISA」は来月からのスタートですが、購入する投資信託をまだ決めていないという人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、「つみたてNISA」で購入できる132本の投資信託の中から特に20代、30代の人にオススメする投資信託とその理由について解説していきます。

積立総額が大きくなると評価損益の絶対額も大きくなるという状況を想像し、なるべく心理的なプレッシャーを感じることなく堅実に積立投資を続けたいという人にはバランス型の投資信託は非常に有効な選択肢の一つとなります。ただし、バランス型の投資信託であればなんでもいいという訳ではありません。

バランス型の投資信託と言えば、「債券や株式などといった複数の資産クラスにバランス良く投資することにより、安定的なリターンが期待できる」というイメージが定着していますが、実はそうでもないのです。

ひと言でバランス型といっても実は様々なタイプの投資信託があり、リスクが高めのバランスになっているものや、無駄にコストの高いものなども多く、自分で調べて選ぶのはかなり面倒な作業です。

バランス型の投資信託に求めるものは「値動きがマイルド」であることによる、売却リスクの低減であり、今回はこの観点以外に「繰上償還リスク」「信託報酬」「運用対象」などから最良の選択であると考えられる1本をご紹介します。

新興国とREITには注意が必要

最長20年という運用期間を考慮した場合、比較的歴史の浅い「REIT」への投資については慎重に考えたいところです。そもそも「REIT」の人気は毎月の分配金にあったのですが、その分配金に減少の傾向が見られることから、海外の「REIT」からは2016年11月以降、13ヶ月連続で資金流出が続いており、国内の「REIT」からも8ヶ月連続で資金流出が続いています。

バランス型の投資信託のうち、6資産型、8資産型のものは「REIT」が含まれているため注意が必要です。特に6資産型のバランスファンドは「REIT」の比率が33.4%と非常に高いため、「つみたてNISA」に適しているとは考えにくいので除外します。また、8資産型のバランスファンドは新興国への投資比率が25%となっており、かなり積極的にリスクをとってリターンを狙う設定になっているためこちらも除外します。

残る選択肢は4資産型と債券重視型のバランスファンドとなります。4資産とは国内株式(TOPIX)、国内債券(NOMIRA-BP)、外国株式(MCSI World Index)、外国債券(City‐group World Government Index)の4つを意味しており、これら4つの資産クラスに25%ずつ投資するのが4資産型バランスファンドです。国内半分、外国半分という分かりやすい比率であると同時に株式半分、債券半分という分かりやすさがあります。

債券重視型とは債券比率が半分以上のものを意味しており、国内資産も半分以上となっているのが普通です。とにかく堅実に運用したいというニーズを最も的確に満たしてくれる守りの要と言える投資信託です。

「つみたてNISA」に最適の1本

4資産型なら「(購入・換金手数料なし)ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」がオススメです。信託報酬は0.24%、純資産19億、標準偏差(1年)3.76、トータルリターン(1年)12.64%となっており、まずまずの内容かと思います。

債券重視型なら「ダイワ・ライフ・バランス30」がオススメです。日本債券55%、外国債券15%、日本株式20%、外国株式10%の運用比率となっており、70%が債券で運用され、国内運用比率が75%となっています。信託報酬は0.19%と非常に低く、純資産は120億円となっていることから繰上償還のリスクは無さそうです。標準偏差(1年)は2.17%、10年の標準偏差でも6.57%と極めて安定しており、トータルリターン(1年)が7.43%となっています。

上記2本はどちらも優れた投資信託ですが、あえてどちらか1本を選ぶなら「ダイワ・ライフ・バランス30」に軍配が上がります。既に120億円の純資産が積み上がっており、10年以上の運用実績があり、信託報酬も0.19%でその他の見えないコストが発生するリスクもありません。リーマンショックの時にも15%程度しか値下がりしなかったという事実からも安定度の高さが証明されています。

◆2018年3月17日追記

「つみたてNISA」の対象となるバランスファンドの中では4資産均等型よりも「ダイワ・ライフ・バランス30」の方が想定通りの実績となっているようです。
この記事では最近の株価下落局面での「つみたてNISA」の対象としなっているバランスファンドの値動きと、他の対象ファンドの値動きを比較しながら分析し、バランスファンドの有効性や「つみたてNISA」で選ぶべきバランスファンドについて解説しています。

世界経済の成長をスパイスとしてプラス

ただし、「ダイワ・ライフ・バランス30」1本だけを20年間積立てるというのでは少し物足りない気がしますので、オプションとして「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」との組み合わせをご提案させて頂きます。

「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」は世界中の株式に時価総額ベースで分散投資するファンドで世界の株式市場で取引されている株式のうち98%をカバーしています。このファンドをほんの少しだけ加えることで、「やや国内資産への投資比率が高いこと」、「やや債券比率が高いこと」という「ダイワ・ライフ・バランス30」で気になる2つの点をカバーすることができます。

「つみたてNISA」のスタート時では「ダイワ・ライフ・バランス30」と「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」を9:1の割合で積立てていきます。例えば、毎月1万円の積立てなら9000円を「ダイワ・ライフ・バランス30」に、1000円を「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」に積立投資していきます。

世界経済が順調に成長している間はこの比率で投資を続け、リーマンショックのような株価急落が発生した場合は投資比率を9:1から8:2へ変更することにより、ポートフォリオ全体としてはマイルドな値動き維持しつつも世界経済の成長をリターンに付加することが可能となります。

※追記(2018年7月22日)

世界の株式市場と債券市場に最適なバランスで投資する「楽天・インデックス・バランス・ファンド」が発売されました。

株式比率が30%の「債券重視型」、50%の「均等型」、70%の「株式重視型」の3つから選ぶことができ、信託報酬も「均等型」で0.2546%と割安な水準となっています。

「楽天・インデックス・バランス・ファンド」の「債券重視型」は「ダイワ・ライフ・バランス30」と同じように株式市場への投資は30%と保守的なポートフォリオになっています。

しかし、「ダイワ・ライフ・バランス30」は国内への投資比率が高いため、世界経済の成長に連動するというよりも日本経済の成長に連動するのに対し、「楽天・インデックス・バランス・ファンド」の「債券重視型」では世界中の株式市場および債券市場の時価総額をベースに投資比率が決められています。

このようなことから日本経済の成長に期待する方は「ダイワ・ライフ・バランス30」を、世界経済の成長に期待する方は「楽天・インデックス・バランス・ファンド」の「債券重視型」を選ぶといいでしょう。

低コストで世界中の株式市場と債券市場に最適なバランスで投資できるバランスファンド「楽天・インデックス・バランス・ファンド」が発売されました。この記事では「楽天・インデックス・バランス・ファンド」の優位性や投資する際のポイントなどについて解説しています。