初心者が知っておくべきバランス型投資信託のメリットとデメリット

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バランスの画像

バランス型の投資信託とは世界中の株式、債券、不動産、コモディティーなどに分散投資するタイプの投資信託です。1本の投資信託を購入するだけで手軽に国際分散投資が実現できることから投資信託を初めて購入する初心者にとっては魅力的な商品ですが、購入する前にメリットとデメリットをしっかりと理解しておく必要があります。

信託報酬が0.3%以下の投信も

バランス型の投資信託は複数の資産クラスへ投資することから、国内株式市場にだけ投資する投資信託と比べると運用コストが高くなる傾向があり、以前は信託報酬が1%以上のものが主流でした。ところが「iDeCo」や「つみたてNISA」といった低コストの投資信託が求められる非課税投資制度の誕生に伴い、今では低いものだと0.24%程度まで信託報酬が引き下げられてきています。

複数の投資信託を組み合わせてポートフォリオを組み、定期的に投資比率を見直すという手間を考えると、低コストのバランス型投資信託は初心者にとって非常に手軽な投資先だと言えるでしょう。

時間も手間もかけない国際分散投資

投資信託を購入する際には多少なりとも投資先の市場について勉強しておく必要があります。日本、米国、欧州、新興国それぞれの「株式市場・債券市場」や商品市場、不動産市場などについて過去の値動きや現在の状況を把握した上で、投資先を選ぶのが理想です。

自分が何に投資しているのかを把握し、自分のポートフォリオのリスクを認識し、そのリスクをコントロールすることが投資というものの本質です。しかしながら、現実には投資に対してそこまで熱心に取り組める時間も気力もないという人の方が圧倒的に多く、そこまでするくらいなら金利がゼロでも銀行に置いておくというのが正直なところだと思います。

そのような多くの人にとってバランス型の投資信託への投資は特別な勉強もリスクコントロールも不要で国際分散投資が実践できる手軽な資産運用手段です。バランス型の投資信託は、とにかく手っ取り早く、しかも少額から投資を始めたいという初心者にとって有力な投資先の一つであることは間違いありません。

上級者にとっては無駄が多く感じる

このようにバランス型の投資信託は手っ取り早く安定的な運用を手間を掛けずに実践するには非常に有効な商品ですが、ある程度の投資経験がある上級者にとっては無駄が多く、物足りないと感じる商品でもあります。

例えば、バランス型の投資信託では国内外の株式だけではなく、債券にも投資しますが、国内の債券市場ではほとんど金利収入は期待できず、リスクもなければリターンもないという状況です。このような資産に投資しても現時点ではあまり意味はありませんが、投資した資金に対しては信託報酬を支払う必要があります。

また、バランス型の投資信託では不動産に対する投資として国内・海外のREITに投資しますが、ここ最近はREITの利回り低下による分配金の減少が目立ち、海外のREITからは13ヶ月連続で資金流出が続いています。このように個別の市場を見ていくと、常に同じ比率で様々な資産クラスに分散投資するバランス型の投資信託は無駄が多いと感じる上級者も少なくないでしょう。

最初はシンプルな投資スタイルから

バランス型の投資信託が上級者にとって無駄が多い商品であったとしても、初心者にとって扱いやすい商品であれば、積極的に利用すべきだと私は考えます。テニスを例にすると、初心者向きのラケットは上級者にとっては使い勝手の悪いラケットである場合が多いのですが、だからと言って初心者が最初から上級者向きのラケットを使うとなかなかボールを打ち返すことができず、テニスそのものが嫌いになってしまうリスクがあります。

初心者用のラケットは280g前後で打球面の面積は100平方センチ以上のものが多く、やや柔らかい素材を利用してフレームも厚みがあるものが大半です。このようなスペックにすることで、どこにボールが当たってもそれなりのスピードで相手のコートにボールが返球でき、まだ腕の力が弱い初心者でも楽にラケットを振ることができます。

上級者用のラケットは300g~320g程度の重さがあり、打球面の面積は95平方センチから100平方センチのものが多く、硬い素材で薄いフレームにすることで振り抜きの速さとコントロールを重視した設計となっています。このようなラケットはラケットを振り抜く腕力と正確なラケットコントロールの技術がなければまともに打てないだけではなく、肘を痛めてしまいます。

初心者用のラケットでは物足りなくなったら、中・上級者用のラケットに買い換えればいいように、バランス型の投資信託だけでは物足りなくなったら、別の投資信託を追加していけばいいだけです。例えば、毎月1万円をバランス型に投資していて物足りなくなったら、バランス型を5000円にして米国株式市場に投資するインデックスファンドを5000円で追加していくという感じでOKです。

積立投資で成功するための最も簡単な方法は、できるだけ早い時期に投資をスタートすることです。毎月1万円以上の投資ができるなら、色々と考えるのは後にして、まずはバランス型の投資信託を利用したシンプルな積立投資を「つみたてNISA」などの非課税制度を利用してスタートしてみてはいかがでしょう。

「つみたてNISA」の詳細につきましては以下の記事でまとめてありますので、是非ご覧下さい。

20代から30代の方が始める資産運用としてはなかなか良くできているこの「つみたてNISA」。この非課税制度を使わないのはもったいないです。この記事では投資経験のない20代、30代の方が「つみたてNISA」を簡単に理解して賢く利用できるようにまとめてみました。