仮想通貨の取引で実は最も重要な取引業者選びのポイントとは

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仮想通貨の取引はリターンが大きい代わりにリスクも高い取引です。この高いリスクは取引によるリスクだけではなく、取引業者によるリスクも含まれており、これから仮想通貨の取引を始める方は慎重に業者を選ぶ必要があります。そこで今回は仮想通貨取引における業者選びのポイントについて解説していきます。

「コインチェック」は選択肢外だった

2018年1月26日に発生した「コインチェック」による580億円分の仮想通貨(NEM)流出事件は、2014年に「マウント・ゴックス」で消失した465億円の流出を上回る、過去最大規模の不正流出となりました。

この記事を書いている2018年1月28日に「コインチェック」は流出額を日本円で投資家に補填することを発表していますが、1NEMあたり88.549円での補填となりますので現時点のNEM価格から計算する限り、2割程度低い価格での補填であり、いつどのような方法によって補填額が入金されるのかも未定となっています。

今回の流出事件で被害を受けた口座は約26万口座ということですが、これらの口座以外にも「コインチェック」を利用している数十万口座、もしかしたら100万口座以上のお客様は、さぞかし不安な二日間をお過ごしになられたことだと思います。

これを機会に取引業者の見直しについて検討されている方もいらっしゃると思いますが、その際には「コインチェック」が満たしていなかった最低限の条件を満たしている業者の中から選ぶことをお勧めします。

当「お金と生活」ブログにおいて仮想通貨業者に関する記事を掲載したのは2017年10月30日の「Zaifのコイン積立」に関する1記事だけですが、この記事においても仮想通貨の取引業者を選ぶ際には財務局への登録番号を確認するようにお伝えさせて頂きました。

なんとなく怖いイメージのビットコインですが、毎日コーヒー1杯分程度のお金をビットコインで積立てていけるならチャレンジしてみてもいいと考えている人も多いのではないでしょうか。Zaifのコイン積立なら1日最低33円からでも積立可能です。

昨年、仮想通貨の取引業者は資金決済法の規定により登録制度の対象となることが決定し、最初の登録業者として2017年9月29日に11社が登録されましたが、「コインチェック」は登録されることなく、「申請中」というステータスで「仮登録業者」として営業を継続していました。

その後、2017年12月1日に新たに4社、更に2017年12月26日に1社の新規登録が完了し、登録業者は16社となりましたが、「コインチェック」はこの時にも登録されることはありませんでした。

「登録業者だから安全だ」というつもりは全くありませんが、私が過去にFX業者の登録で財務局とやりとりをした経験から言わせてもらえば、「登録すらできない業者」で取引を行うよりも登録業者と取引する方が安全です。

登録業者16社のリストから選ぶ

2018年1月28日現在、仮想通貨の登録業者は以下の16社となっています。これから仮想通貨の取引を始める方は、最低条件として以下の業者の中から選ぶようにすることをおお勧めします。

◆仮想通貨取引の登録業者(2018年1月28日現在)

登録番号登録年月日仮想通貨交換業者名
関東財務局長
第00001号
2017/9/29株式会社マネーパートナーズ
関東財務局長
第00002号
2017/9/29QUOINE株式会社
関東財務局長
第00003号
2017/9/29株式会社bitFlyer
関東財務局長
第00004号
2017/9/29ビットバンク株式会社
関東財務局長
第00005号
2017/9/29SBIバーチャル・カレンシーズ株式会社
関東財務局長
第00006号
2017/9/29GMOコイン株式会社
関東財務局長
第00007号
2017/9/29ビットトレード株式会社
関東財務局長
第00008号
2017/9/29BTCボックス株式会社
関東財務局長
第00009号
2017/9/29株式会社ビットポイントジャパン
関東財務局長
第00010号
2017/12/1株式会社DMM Bitcoin
関東財務局長
第00011号
2017/12/1株式会社ビットアルゴ取引所東京
関東財務局長
第00012号
2017/12/1エフ・ティ・ティ株式会社
関東財務局長
第00013号
2017/12/26株式会社BITOCEAN
近畿財務局長
第00001号
2017/9/29株式会社フィスコ仮想通貨取引所
近畿財務局長
第00002号
2017/9/29テックビューロ株式会社
近畿財務局長
第00003号
2017/12/1株式会社Xtheta

金融業界の経験・ノウハウ・資金力

仮想通貨の取引を単なる「両替行為」だと定義すれば資金決済法の範疇で問題ないのですが、実質的にやっていることは顧客資産を預かって顧客注文同士をマッチングさせる取引所業務であったり、信用を供与してレバレッジ取引を行わせる業務であり、金融商品取引法の範疇である証券会社やFX業者と同じ枠組みで監督するのが理想です。

しかしながら、もしFX業者と同じ基準で登録審査をした場合、多くの既存仮想通貨業者が登録要件を満たさない可能性が高いだろうと考えられます。このような状況の中で仮想通貨業者を選ぶのであれば、せめて高いハードルをクリアして営業している証券会社や銀行などを経営している企業グループが経営している業者を選んでおく方がいいでしょう。

証券会社や銀行の経営をしていなくても、大資本で収益の多角化を推進している企業グループによる経営であれば、コーポレート・ガバナンスもしっかりしており、万一の際にはグループの資金力で問題を解決できる可能性が高いことが想像されます。

セキュリティーについて確認する

「コインチェック」のホームページでは以下のように「サービスの安全性」が宣言されています。しかしながら、よく読んでみると全ての仮想通貨が安全にコールドウォレットで管理されているとは明言しておらず、ビットコインに関する管理だけのことを書いているようにも読み取れます。

コインチェックの画面

引用:https://coincheck.com/ja/documents/security

仮想通貨の取引業者は自社のホームページでセキュリティー管理の状況を公開していると思いますので、取引を開始する前に必ず確認し、不明な点はメールなどで確認しておくことが重要です。

まとめ

仮想通貨の取引で利用する業者を選ぶ際の最低限の基準は財務局に登録が完了している業者を選ぶことです。

仮想通貨の取引業者は、金融商品を扱う企業と同等レベルの顧客保護の姿勢で経営されることが理想であり、金融業界での経験やノウハウが豊富な企業グループや、資金力が豊富で経営のガバナンスがしっかりしている企業によって運営されているところを選ぶのがいいでしょう。

また、どのような業者を選んだとしても、「2段認証の登録」、「取引所に不要な仮想通貨を預けておかない」などといった自衛策を怠らないようにしておくことで最悪の事態に備えておくことも重要です。