「ファンド・オブ・ザ・イヤー2017」の上位10本の投資信託から「つみたてNISA」の投信を選ぶ

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1年に1度、個人投資家がその年に最も魅力的だと感じた投資信託を選ぶ「投信ブロガーが選ぶ!ファンド・オブ・ザ・イヤー」ですが、2017年の結果を見ると「つみたてNISA」の影響を受けた順位付けとなっており、上位10本に選ばれた投資信託だけで素晴らしいポートフォリオが組めそうです。

「ファンド・オブ・ザ・イヤー」とは

いわゆる「売れ筋」の投資信託とは異なり、個人投資家が自分たちにとって魅力的だと思う投資信託を選ぶというコンセプトでスタートした「投信ブロガーが選ぶ!ファンド・オブ・ザ・イヤー」は既に10年以上の歴史があります。

私の知る限り、2007年に20名の投資ブロガーによる投票からスタートした「投信ブロガーが選ぶ!ファンド・オブ・ザ・イヤー」ですが、2017年の「ファンド・オブ・ザ・イヤー」では198名の投信ブロガーが投票に参加しており、その影響力は金融業界も無視できないレベルに到達しています。

「ファンド・オブ・ザ・イヤー」で検索するとモーニングスターが選ぶランキングが検索の上位に出てくると思いますが、モーニングスターが選ぶ投資信託と投信ブロガーが選ぶ投資信託とでは全く異なったランキングとなっています。これは立ち位置の違いから来る現象ですので、「投信ブロガーが選ぶ ファンド・オブ・ザ・イヤー」はあくまで投資家目線からのランキングであることをご理解頂ければと思います。

「ファンド・オブ・ザ・イヤー2017」

まずは2017年の「投信ブロガーが選ぶ!ファンド・オブ・ザ・イヤー」の投票結果によって選ばれた、上位10本の投資信託をご紹介します。

第1位    楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)
第2位    <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
第3位    楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)
第4位    野村つみたて外国株投信
第5位    eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
第6位    ひふみ投信
第7位    eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
第8位    たわらノーロード先進国株式
第9位    バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)
第10位  iFree S&P500インデックスファンド

順位については個人的な意見に食い違いはあるかと思われますが、これら10本の投資信託が上位に選ばれた理由については誰もが納得できるのではないでしょうか。実に魅力的なラインナップです。

1本で世界中の株式市場に投資するなら

「投信ブロガーが選ぶ!ファンド・オブ・ザ・イヤー2017」において第1位に選ばれた「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」は全世界で購入可能な株式の98%をカバーしている「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」をベンチマークとして運用している「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」に投資する投資信託です。

「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」は単独でも第9位にランクインしているほど人気の高い商品ですが、米国のETFであるためドル建てとなっており、両替コストや購入コストが発生する上、配当金の処理も面倒であり、少額での積立投資にも対応していないため投資初心者には非常にハードルの高い商品です。

この「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」を「つみたてNISA」で利用できるように商品設計を作り変えたのが「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」です。

これ1本で「日本の国内株式」「先進国株式」「新興国株式」にバランス良く投資することができます。面倒なリバランスなども全く不要ですので、「つみたてNISA」における株式資産への投資はこれ1本でOKです。

ただし、信託報酬から考えると「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」の信託報酬は0.2396%となっており、上位10本の中ではアクティブ運用の「ひふみ投信(信託報酬:0.98%)」の次に高い信託報酬となりますので、信託報酬が気になる方は複数の別の投資信託に分散投資する方がいいでしょう。

コスト優先で世界の株式に投資するなら

世界中の株式市場に投資したいが、「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」よりも低いコストで運用したいという方は、第4位に選ばれている「野村つみたて外国株投信(信託報酬:0.19%)」に、第20位に選ばれている「三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックス・ファンド(信託報酬:0.17%)」を組合せることで、低コストで世界中の株式市場への分散投資が可能となります。

「野村つみたて外国株投信」は先進国23国と新興国23国の株式を投資対象とした「MSCI ACWIインデックス」に連動するように運用されており、世界の株式市場の85%をカバーしています。

ただし、この「MSCI ACWIインデックス」には日本の株式市場が含まれていないため、全世界の株式市場に分散投資をしたい場合はTOPIXに連動する「三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックス・ファンド」などを5%~10%程度の分散比率で追加しておく必要があります。

「投資先は先進国だけでいい」という方は「野村つみたて外国株投信」の代わりに、第2位に選ばれている「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド(信託報酬:0.189%)」を利用するといいでしょう。

2018年4月15日追記:先進国に投資する投資信託では信託報酬を0.12%まで引き下げてきた「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」、日本を除く先進国および新興国に投資する投資信託では信託報酬が0.15%の「eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)」を利用する方がコスト面では有利です。

「投信ブロガーが選ぶ!ファンド・オブ・ザ・イヤー2017」で1位の座を獲得した「 楽天・全世界株式インデックス・ファンド」の強力なライバルが出現しました。税込みで0.15336%という格安の信託報酬で世界中の株式に投資できる「eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)」が2018年3月19日から売り出されます。

様々な資産クラスに分散投資したいなら

第5位に選ばれている「 eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」は2018年2月27日から信託報酬が0.209%に引下げられることが決まっており、バランス型の投資信託としては最も低い信託報酬となります。

「 eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」は2018年4月11日から信託報酬を0.17%に引き下げました。

8資産均等型のバランスファンドは「国内株式」、「先進国株式」、「新興国株式」、「国内債券」、「先進国債券」、「新興国債券」、「国内不動産」「先進国不動産」という8つの資産クラスに12.5%ずつ均等に投資する投資信託です。

バランス型の投資信託は株式だけに投資する投資信託に比べてリスクは低いというイメージが強いと思いますが、8資産均等型は新興国への投資比率が25%となっており、バランス型の中ではリスクは高い方だと言えるかも知れません。

しかしながら、これだけ低コストな投資信託1本に投資するだけで8つの資産クラスに分散投資できることは非常に魅力的であり、それが第5位に選ばれた理由でもあります。

市場平均を上回るリターンを狙うなら

「投信ブロガーが選ぶ!ファンド・オブ・ザ・イヤー2017」の上位10本のうちで、唯一アクティブ運用のファンドとして第6位にランキングされているのが「ひふみ投信」です。「ひふみ投信」は過去5年間の運用実績から考えると国内株式に連動するインデックス・ファンドの2倍近いリターンを生み出している夢のような投資信託です。

アクティブ運用の投資信託の評価は非常に難しく、過去の実績が将来の実績を約束しないことを前提に、運用方針や運用者の考えに賛同できるものを選ぶ必要があります。「ひふみ投信」につきましては以下の記事で詳しく解説していますので、ご興味のある方は是非ご覧下さい。

投資信託を積立てる場合、インデックスファンドを選ぶのが一般的ですが、最近ではアクティブ運用の投資信託を選ぶ人も増えてきています。今回は「つみたてNISA」の対象となっている15本のアクティブ運用型投資信託の中から人気化必至の1本をご紹介します。

まとめ

「つみたてNISA」での投資信託選びにつきましては、利用者の好みや考え方に合わせて選ぶのが一番です。今回ご紹介した「投信ブロガーが選ぶ!ファンド・オブ・ザ・イヤー2017」の結果につきましても、あくまで198名の投信ブロガーによる意見でしかありません。

しかしながら、投資信託の供給者からの情報だけで投資対象を決めなければならない環境では、個人投資家が正しい判断をすることは困難であり、自腹で投資をしている個人投資家である投信ブロガーの皆さんが年に1度の投票で決定する「投信ブロガーが選ぶ!ファンド・オブ・ザ・イヤー」には見るべき価値が存在するものと考えます。