レバレッジ上限10倍規制でFX取引は最強の外貨預金としての利用が進む

シェアする

米ドルの画像

FX取引のレバレッジ上限が25倍から10倍へと引き下げられる方向で金融庁はFX業界と調整を進めています。

レバレッジ上限の引き下げはFX業者にとっても、個人投資家にとって必ずしも喜ばしいこととは言えませんが、FX取引のレバレッジ上限が10倍になったとしても、国内に存在する様々な外貨運用手段の中でFX取引が最も安全で効率的な運用手段であることに変わりはありません。

ただし、レバレッジ上限が10倍になったことで、FX取引の利用方法はこれまでとは大きく変わっていくことが予想されます。具体的には、レバレッジが下がると投機的な取引手法は利用しにくくなる一方で、低コストで安心して利用できる外貨預金としての利用や外貨の両替などに利用されることが増えるものと考えられます。

この記事では、銀行の外貨預金の利用を検討されている皆さんに、FX取引を利用した安全かつお得な外貨預金を行う方法と、最適な業者選びについて解説しています。

2018年5月31日追記

金融庁はFX取引のレバレッジ上限を「一律10倍」に引き下げる方針を変更し、FX会社の財務力やリスク管理能力の弱い企業を個別に狙ってレバレッジ上限の引き下げを促す方針に切り替えるようです。
金融庁はFX取引のレバレッジ上限を一律10倍にまで引き下げる方針を変更し、FX会社の財務的な健全性によってレバレッジを見直すように促す方針に切り替えられました。この記事では今回の方針変更の背景や、今後利用すべきFX業者の選び方について解説しています。

FX取引は「危ない」という誤解の原因

FX取引に対するイメージを調査すると、FX取引の経験がない人は「怖い」「危ない」というイメージを持っていることが分かります。

このように「怖い」、「危ない」というイメージを持たれれてしまう最大の原因がFX取引がかつて持っていたレバレッジ(倍率)の高さでした。

レバレッジ(倍率)とは口座に入金した資金の何倍までの取引ができるかを表すもので、レバレッジが大きいほど少ない資金で大きな取引ができます。その結果、投資元本(証拠金)に対して何倍もの利益が出ることもある反面、元本が大きく減ってしまうこともあります。

過去にはレバレッジ200倍から400倍というのが普通だった時代もあり、当時は少額の資金から莫大な利益を得る人がいた反面、短期間に全ての資金を失う人がいた訳ですから、このようなイメージを持たれるのは当然なのかも知れません。

金融庁はFX取引による投機的な取引を抑制するため、2010年にレバレッジ上限を50倍、2011年にはレバレッジ上限を25倍に引き下げてきました。そして今回はレバレッジの上限を10倍に引き上げる方向で業界との調整が始まっていおり、「危ない」取引を行うことは不可能な状況となりつつあります。

レバ10倍のFX取引は外貨預金として利用

少額の資金を短期間で何倍にも増やしたいと考える投資家はレバレッジの高い取引を好みますが、長期的な運用による安定的なリターンを求める投資家に高いレバレッジは必要ありません。ただし、手持ちの資金がまだ十分ではない時期にはレバレッジを上手に利用することで運用効率を高めることも時には必要です。

話をシンプルにするため1ドルを100円として考えてみましょう。今あなたの持っている金融資産が200万円だった場合、万一のことを考えて、資金の一部は手元の普通預金に置いておく必要がありますが、それ以外の資金は投資信託やロボアドなどを利用した長期運用によって普通預金の金利以上のリターンを狙うのが一般的です。

例えば、100万円は普通預金に置いておき、残りの100万円はロボアドを利用して自動運用することで合計200万円を運用することができますが、FX取引を利用すれば、この運用に100万円分(1万ドル)の外貨預金をプラスして合計300万円の運用にすることが可能です。

普通預金に100万円の資金を置いていてもメガバンクであれば金利は年率0.001%ですのでほぼ無利息と同じです。この100万円をFX口座に移動させて1万ドル(100.万円)の外貨運用(外貨預金)をするのに必要な資金(証拠金)はレバレッジ10倍だと10万円です。

つまり、FX口座にある100万円のうち10万円を証拠金として利用することで1万ドルの外貨預金を持っているのと同じ効果を発揮させることができます。

ドル円のレートが円高方向に動かなければ、FX口座からは10万円の証拠金を除いた資金の範囲であれば、いつでも引き出すことができますので90万円の普通口座を持ちながら、1万ドルの外貨預金も同時に保有していることになります。ただし、円高になった場合は引き出せる金額が少なくなりますので注意が必要です。

また、1ドルが10円になるくらいの急激な円高になった場合はFX口座に入金している100万円と1万ドルを交換して1万ドルの外貨を保有することなります。つまり、100万円の普通預金が1万ドルの外貨預金に変更され、日本円の手元資金が無くなってしまいます。

それとは逆に、1ドル190円くらいの円安方向に急激に進んだ場合は1万ドルの外貨運用によって90万円のリターンを手にするとも可能になります。

外貨預金とFX取引の外貨運用の違い

安全性は銀行よりFX取引の方が高い

意外に思われるかも知れませんが、FX取引による外貨運用と銀行による外貨預金の最大の違いは「安全性」です。

FX業者には顧客資産の全額を信託銀行に預ける義務がありますが、銀行は自己の資金と分けて管理する義務があるだけで、顧客資産を信託によって保全する義務はありません。FX業者の経営が破綻した場合でも信託銀行にある顧客資産は保全されており、誰も手を出すことができないため、顧客資産は安全です。銀行の場合は分別管理されているだけですので、顧客資産の全額が顧客に戻る保証はありません。

銀行には預金保険制度があり1顧客に対して1000万円までの預金と利息については保証されていますが、外貨預金はこの預金保険制度の対象外となっていることにも注意が必要です。

FX取引の方が外貨両替手数料が安い

メガバンクでは1ドルに対して1円程度の両替手数料を徴収するところが多いですが、ネット専用銀行などでは1ドルにつき15銭程度の手数料のところもあります。

これに対してFX取引では0.2銭から3銭くらいの手数料でドルの運用をスタートすることができますので、手数料の差は極めて大きいと言えます。

例えば1万ドルを外貨預金で運用する場合、メガバンクでは両替手数料が1万円徴収される訳ですが、FX会社を利用すれば300円から20円程度のコストしかかかりません。両替手数料に1万円も取られると外貨預金の2年分の金利が手数料で消えてしまう計算になります。FX取引と外貨預金の違いにつきましては以下の記事で更に詳しく解説しています。

普通預金の金利が0.001%という超低金利の時代、高金利が得られる外貨投資が注目されています。そこで今回は、「外貨預金」と「FX取引」とを比較して、プロの目から見てどちらがお得なのかの最終結論を解説と共にお伝えします。

レバレッジ上限10倍でFXはこう変わる

レバレッジの上限が10倍になると、スキャルピングと呼ばれる高頻度取引を現在行っている顧客の投資効率は下がります。スキャルピングは買ってから売る(あるいは、売ってから買い戻す)までの時間が数秒から数分程度の短期間取引を繰り返すことで小さな収益を積み重ねていくトレード手法です。

レバレッジが25倍から10倍へと引き下げられると、同じ取引を行うために必要な資金が2倍以上必要となるため、投資効率が半減しますし、十分な資金が準備できない場合は取引数量を減らすことになり、損益の絶対額が半減することになります。

仮にスキャルピングを行っている顧客の半分が口座資金を倍増させ、残りの半分が取引数量を半減させた場合、FX業界全体におけるスキャルピングによる取引数量は25%ダウンします。

FX業界におけるデイトレード比率は8割程度ではないかと予想されますが、少なくともその半分以上はスキャルピングによる売買高だと考えられますので、FX業界全体の売買高は少なくとも20%程度は減少するのではないでしょうか。

現実にはFX取引の顧客がレバレッジの引き下げをきっかけにして仮想通貨の取引に流れたり、海外のFX業者の利用に切り替える人もいるはずですし、レバレッジ上限が25倍のままで営業可能な取引所取引「くりっく365」を利用するという人も出てくるものと思われますので、FX業界全体の売上は2割以上減少するものと思われます。

減少した売上をカバーするためにスプレッドを拡大するFX業者や、顧客に支払うスワップポインを減らすFX業者が出てくる可能性もありますし、営業が継続できないFX業者も出てくるものと思われますので、付き合うべきFX業者は慎重に選ぶ必要があります。

FX業者選びのポイントはいくつかありますが、既にFX業界では上位企業の顔ぶれは固定的となっており、上位2社と中堅数社を除けばレバレッジ10倍時代を生き抜く力のある業者はごく僅かです。

業界トップの「GMOクリック証券」と2位の「DMM.com証券」は別格であり、どちらを選んでもOKですが、どちらか一方を選択するなら「くりっく365」やバイナリーオプションなどが利用できる「GMOクリック証券」を利用するのがいいでしょう。

FX業者の選び方につきましては以下の記事で詳しく解説していますので、是非ご覧下さい。

現在25倍のレバレッジで取引できるFX取引ですが、近い将来において10倍のレバレッジに引き下げられることが避けられない状況となりつつあります。こそで今回は、レバレッジ10時代に利用すべきFX業者の見分け方について解説していきます。

まとめ

2018年3月29日に中央合同庁舎第7号館13階の共用第1特別会議室において「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会」(第3回)が開催されており、レバレッジ上限10倍への足跡作りが着実に進められています。

欧米のFX取引事情をみる限り、主要な通貨ペアも含めて一律にレバレッジ上限を10倍に引き下げている国は見当たりませんが、金融庁はやる気満々のようです。

レバレッジの上限が引き下げられることにより、顧客の取引数量が減少することは避けられず、業界全体の売上も減少し、業界の再編が進むことが予想されます。

個人投資家はFX取引の利用方法を外貨預金のような長期運用に切り替えるか、投資資金を増やしてこれまでと同じ利用法を継続するか、取引数量を減らすかの選択が迫られています。

そもそもFX取引は外貨預金として優れたスペックを持っていましたが、レバレッジの高さに目を奪われてしまい、上手に利用できている人は意外に少ないというのが私の印象です。

FX取引はレバレッジ1倍でも十分な魅力を持つ金融商品であり、安心できるFX業者を選んで上手に利用してもらえれば、資産運用の戦略の幅は大きく広がります。

スポンサーリンク|FX

・スポンサーリンク|著者が利用する証券会社(FX)

 

GMOクリック証券   (FX取引高6年連続世界1位・「くりっく365」手数料無料)

DMM.com証券    (FX取引高No.2・スワップポイント業界最高水準)

 

シェアする

フォローする