中の人だからわかる!FX取引でやってはいけない3つのこと

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証券会社でFX部門の実務を統括していた頃、私が毎日必ずチェックするのが「追加証拠金」が発生した口座の取引内容でした。

FX取引を行う上で、最も大切なことの一つが口座の中にある資金の管理です。

自分が想定する取引期間に発生するであろう値動きの幅を予測し、最悪のシナリオが現実のものとなっても追加証拠金が発生しないように取引のリスクを調整するのがFX取引の基本です。

従って、追加証拠金が発生している口座は決していい状態であるとは言えず、多くの場合はあまり好ましくない結果で取引が終了します。

仕事がら何年もの間、追加証拠金の発生している口座の中身を見ていると、失敗する人にはいくつかのパターンがあることに嫌でも気がつきます。

FX取引の仕組みをご存知ない方には、以下の記事が参考になるかも知れません。

初心者には難しそうなイメージを持たれるFX取引ですが、実は海外旅行に行くときの両替と大きな差はありません。そこで、長年金融業界で働いてきたプロとして、両替とFX取引を比較しながら誰でもわかるようにFX取引を説明してみました。

発注数量が大きい人には強敵が現れる

FX会社は会社ごとに1回の注文で発注できる数量に上限を設定しています。ドル円の取引だと1回の発注数量上限を100万ドル~300万ドルくらいの範囲で設定している会社がほとんどだと思います。

中の人の気持ちを代弁させてもらえれば、リーブオーダー系の注文(指値、逆指値などのように予め値段を指定しておく注文)であれば別にいくらでも発注してもらって結構です

それとは逆に、マーケットオーダー系の注文(成行注文、クオート注文などの値段にあまりこだわらない注文)では大きな数量で発注されると困ってしまう場合もあります。

ここでは詳しく書きませんがリーブオーダー系の注文はFX会社にとって利益率が高く、マーケットオーダー系の注文は数量が大きくなるほど利益率が落ちてしまい、時間帯によっては100万ドルの注文でもFX会社に損失が発生してしまうこともあります。

従って、大き過ぎる数量で発注を繰り返しているとFX会社のカバー取引部門からマークされ、場合によっては不利益を被る場合もあります。

「何万通貨くらいならOKなの?」という質問をよく頂くのですが、FX会社や取引する時間帯や通貨によって異なりますので一概には言い切れません。

私の経験則から申し上げますと、深夜2時から朝10時ころまでの時間帯では大きな数量の取引はNGです。それ以外の時間帯であれば10万通貨くらいの注文は極端なスキャルピングでなければ目立たないと思います。

ただし、これは取引高で上位5社以内に入っているFX会社でドル円の取引をする場合の話ですので他の通貨やマイナーなFX会社で取引する場合、話は別です。

1回の取引数量が小さくても建玉の数量(保有している通貨量)が多い場合も注意が必要です。FX会社にはあなたの強制ロスカットポイントがわかりますので、思わぬ不利益を被る場合があります。

万一、損切りをする場合は逆指値を利用せず、小さい数量の注文に分け、十分な間隔を開けて注文を行うようにしましょう。

1回あたりの発注数量が大き過ぎると相場と戦うだけでなくFX会社とも戦うことになりかねません。相場に勝つには相場に集中できる環境が必要です。

スワップ狙いなら一度に両替しない

日本の家計における外貨預金の保有総額が6兆円を超えてきています。

マイナス金利でほぼ利息がつかない普通預金から外貨預金へお金をシフトしている人が増えているというのが表向きの理由ですが、本当の理由は銀行の窓口が必死になって外貨預金を売っているからです。

外貨預金は銀行にとっては非常に利益率の高い預金です。逆に考えると利用者にとっては非常にコストの高い預金ということになるのですが、以前はどの銀行もコストに大きな差がなかったため、あまり気にすることはありませんでした。

しかし、最近では利用者にも正しい情報が伝わるようになり、少しでもコストの低い銀行を選ぶ傾向が強くなりつつあります。その結果、利用者のニーズを敏感に受け止める銀行は円からドルに両替する際の手数料を引き下げてきています。

コストを意識する賢い投資家が最後にたどり着くのはFX取引を利用した外貨預金です。詳しくは以下の記事をご一読下さい。

普通預金の金利が0.001%という超低金利の時代、高金利が得られる外貨投資が注目されています。そこで今回は、「外貨預金」と「FX取引」とを比較して、プロの目から見てどちらがお得なのかの最終結論を解説と共にお伝えします。

最近では1ドル単位から取引できるFX会社もあり、マーケットの動きを見ながら外貨預金を積み上げていくことも可能になっています。

例えば1万ドルをFX取引を利用して外貨預金のように運用する場合、一度に1万ドルに両替するのではなく、毎月100ドルずつ両替するつもりで少しずつ両替し、円高になった月には500ドル、さらに円高になったら1000ドルというようにマーケットの動きを見ながら積み上げることで為替変動リスクを小さくすることも可能です。

円高が来たと思って大きな金額を一度に両替してしまうよりも、更なる円高時に追加で両替できるように予め資金には余裕をもたせ、決して追加証拠金などが発生しないよう心がけて下さい。

追加証拠金を発生させない

投資は原則として事前に決められた元手を増やす行為です。元手が不足したからといって追加の資金を投入していたのでは、いくらお金があってもいずれは消えてしまいます。

決められた元手に対していくらの利益を狙えば年利で何%のリターンになるのかを事前に考えた上で取引をスタートするからこそ、目標となる利益額が明確となり、そのための戦略を立てることが可能となります。

そもそも追加証拠金が発生する状況とは元本が消えてしまうリスクがある状態を意味しており、緊急事態なのです。

その場しのぎに資金を追加投入することは判断を先送りするだけであり、多くの場合、傷口が広がるだけです。

取引では常に撤退ポイントを事前に決めておき、そのポイントが来たら躊躇なく撤退する勇気を持たなければ取引で成功することはできません。

追加証拠金が発生してから撤退するのでは痛手が大きすぎて次の取引で挽回することが困難になり、無理な取引をしてしまうことにもなります。

追加証拠金が発生する前に自分の決めた撤退ポイントで勇気を持って撤退し、敗因を検証してから次の取引に臨むことで投資家は成長していくのです。

投資で勝つ人が取引を始める前に必ずやっていることがあります。初心者の多くはこれをしないせいで、大きな損失を出して投資の世界から消えていってしまいます。この記事ではこれから投資を始めようとお考えの初心者の方に投資のゴール設定について解説していきます。