外貨積立の積立日をAIが決める「じぶん銀行」のメリットとデメリット

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ドル紙幣の画像

囲碁や将棋の世界ではAIが人間の頭脳を上回る成果を出しつつありますが、金融の世界でも同じ現象が見られ始めています。AIの判断による運用が人間の判断による運用に勝つ時代が、もうこそまで来ているのかも知れません。

じぶん銀行では外貨の自動積立のタイミングをAIが判断する「AI外貨自動積立」サービスをスタートしています。この記事では「AI外貨自動積立」の具体的なサービス内容をご紹介し、他社のサービスと比較しながらメリットやデメリットについて解説しています。

「AI外貨自動積立」の概要説明

AIの予測精度は65%

通常の自動積立では毎月1回、自分の好きな日を選んで継続的に積立てていきますが、「AI外貨自動積立」では毎月1回の積立ての日をAIが外国為替市場の値動きから予測して決定します。「AI外貨自動積立」が利用できる通貨は「米ドル」「ユーロ」「豪ドル」「南アフリカランド」「NZドル」の5通貨で、AIが積立日を見つけられなかった場合は原則として月末が積立日となります。

じぶん銀行では2017年6月から為替の変動をAIが予測して知らせる「AI外貨予測」というサービスを提供しています。このサービスでは、5営業日後に終値が上昇する確率が63%以上で上昇率が0.5%以上になりそうだとAIが予想した場合にプッシュ通知される「AI外貨予想アラート」が利用できますが、その的中率は77%(じぶん銀行調べ)を実現しているそうです(2017年6月28日~11月30日までの実績)。

「AI外貨自動積立」サービスのAIによる予測の精度は現在のところ65%ということですが、AIによる予測精度は固定的なものではありません。

「AI外貨自動積立」で用いられているAIは深層学習(ディープラーニング)によって予測精度が高まることも期待できます。65%の予測精度では物足りないと感じる方は、もうすこしAIが成長することに期待し、それまでは「毎日積立」などを利用して外貨の買付け価格の平準化を狙っていくというのも一つの考えです。

普通から定期へのシフトがオススメ

「積立投資は1万円から」という時代は既に終わり、ソニー銀行でも500円からのワンコイン積立が可能ですが、じぶん銀行では更に少額の100円からの積立が可能です。

「AI外貨自動積立」は日本円の預金から自動的に外貨普通預金へ積立てるサービスです。外貨普通預金は外貨定期預金よりも金利は低くなりますが、いつでも自由に日本円に戻すことができる流動性の高さが魅力です。

この記事を書いている2018年3月12日現在、じぶん銀行の外貨普通預金のドル円の金利は0.2%ですので、日本円の定期預金の金利の20倍程度の金利で運用することが可能です。

ただし、日本円から外貨に両替する際には手数料が必要です。ドル円の場合だと1ドルにつき25銭の両替手数料(片道)が必要となります。往復で1ドルにつき0.5円の手数料ということは、仮にドル円のレートが円安にも円高にも動かないとすれば、2年以上の運用をしなければ両替手数料によるコストを回収することはできない計算となります。

そこでオススメしたいのが、外貨普通預金から外貨定期預金へのシフトです。「AI外貨自動積立」での積立額が100ドルを超えたら1年満期の外貨定期預金へとシフトします。外貨定期預金の1年ものの金利はドル円で1.5%ですので、外貨普通預金の7倍以上の金利を稼ぐことが可能です。

皆さんもご存知の通り、外貨預金は将来円高になったタイミングで日本円に戻した際には損失が発生する場合もあります。外貨積立預金を行う場合は長期運用を前提とした上で、将来において円安になることを想定した資産運用方法だということを予め理解しておく必要があります。

「AI外貨自動積立」のメリット

じぶん銀行の「AI外貨自動積立」は毎月100円からでも利用できるので、気軽に外貨預金をスタートすることができます。

現時点での予測精度は65%というAIが積立日を決めてくれるので、自分で積立日を決めるよりも高い確率で外貨の買付け平均値を引き下げることができる可能性があります。

100ドル以上になったら外貨定期預金へシフトすることで、両替手数料を比較的早い段階で回収することができます。

AIによる積立以外にも、毎日積立、毎週積立、毎月積立などのバリエーションもありますので、毎日100円ずつ積立てることで究極のドルコスト平均法を実践することも可能です。

「AI外貨自動積立」のデメリット

単純に外貨預金の金利や両替手数料という点だけで比較した場合、じぶん銀行を利用するよりも、ソニー銀行を利用するの方が有利です。

参考までに2018年3月12日時点において、ソニー銀行では両替手数料がドル円で片道15銭(じぶん銀行は25銭)、外貨普通預金の金利もドル円で0.4%(じぶん銀行は0.2%)、外貨定期預金の金利もドル円の1年もので1.9%(じぶん銀行は1.5%)となっています。

これらの不利な条件を跳ね返すだけの実績を、じぶん銀行のAIが出せるのであれば問題はありませんが、出せない場合はソニー銀行の方が有利になってしまいます。

「AI外貨自動積立」の利用に向いている人

とにかく少額で外貨積立を楽しみたいというライトユーザーや、すでにじぶん銀行で口座を持っている人で外貨預金を体験してみたいという人にはピッタリのサービスです。

ただし、将来本格的に外貨運用を行う際には他社のサービスとの比較・検討を行うようにしましょう。あくまでライトユーザー向き、あるいは初心者向けのお試しサービスだと割り切った利用をオススメします。

「AI外貨自動積立」の利用に向いていない人

じぶん銀行は外貨の実需ニーズには全くこえたえることができません。外貨をそのまま受け取りたい人や、海外のATMで引き出したいというような人の場合は大手都市銀行、ソニー銀行、SMBC信託銀行PRESTIAなどの利用を検討する方がいいでしょう。