長生きリスクと戦う準備と退職後も無理せず稼ぐ3つの方法

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人が生活する上ではいろいろなリスクがありますよね。病気になるリスク、事故にあうリスク、勤めている会社が倒産するリスクなど、数え上げるときりがありません。でもこれらのリスクは確率論から言えばその発生リスクはさほど高い訳ではなく、正直なところあまり気にしたところで仕方がありません。

それよりもいまや人生最大のリスクとも言わるのが「長生きするリスク」です。

非常に大きなリスクであり、なおかつ非常に高い確率であなたの身にふりかかる「長生きするリスク」。

今回お伝えするのは「長生きするリスク」の正体と、その対処法についてです。

日本人の平均寿命は約90年へ

厚生労働省が作成した平成28年簡易生命表によると、日本人の平均寿命は男性が80.98年、女性が87.14年となっており、男女とも過去最高を更新しています。

日本人の平均寿命は年を追うごとに伸びていますので、皆さんが高齢者と呼ばれる頃には多くの人が90歳まで生きる時代へと突入しているはずです。

しかしながら、今の日本の社会システムは90年という人生の長さを前提につくられておらず、自らアクションを起こさない限り、多くの人が「下流老人」への道を歩むことになるリスクを抱えています。

もう国はあなたの面倒を見てくれない

まずは今の高齢者たちが若いころに思い描いていた人生の勝ちパターンについて整理しておきましょう。

学校を卒業したら企業に就職し、自動車を買い、結婚し、子供を持ち、35年ローンで最初の家を買い、ローンを払い終わる前に最初に買った家を購入金額以上の価格で売り、その資金を頭金にもっと大きな家を買い、退職金、企業年金、公的年期を受取ってのんびりとした老後を過ごす。

「いい大学に入って一流企業に就職すれば将来は安泰よ」、「早く結婚して身を固めなさい」、「いつまでも賃貸に住んでないで家を買いなさい」、このようなありがたいアドバイスをしてくれる高齢者の頭の中には上記のような過去の勝ちパターンが今でも通用するという思い込みがあるに違いありません。

しかしながら、これから高齢者になる人が同じような勝ちパターンで逃げ切るのはもう不可能です。終身雇用制度が崩壊し、労働市場の流動化が進む現代社会において、大学を卒業してから60歳の定年をむかえるまで一つの企業で働き続けることができる人はごく稀であり、老後の生活を支えるための十分な退職金を手にすることは期待できなくなっています。

企業年金は消滅し、公的年金の支給開始年齢はどんどんと先送りされる上、支給金額も細る一方です。60歳から90歳までの30年間を健康に過ごせたとしても、老夫婦二人が暮らすための生活費を社会保障制度だけで乗り切るのは無理があります。

60歳を超えたら金融機関を見直す

今の仕事の収入だけで60歳までに2億円から3億円くらいの資産を蓄えることができるなら、退職後は預貯金を食い潰して生きていくことも理屈の上では可能でしょう。しかし、実際に預貯金を食い潰すだけの生活をしてみればわかりますが、毎月通帳から金が減っていくだけの生活は心理的に非常にストレスがかかります。

まとまったお金があることに越したことはありませんが、少額でもいいので60歳をむかえる前までにお金を稼ぐ仕組みを作るっておくことが重要です。今の社会では副業を認める企業が増えています。自分の得意な分野の延長線上で数年後には僅かながらでも収入が発生するようなものを今のうちから探しておきましょう。

何の準備もせずに60歳をむかえた人をターゲットにして耳障りの良い話で最初にあなたに近づいてくるのは銀行や証券会社かも知れません。

あまり聞いたことのない新興国の債券を高利回り商品として購入を勧めてたり、販売手数料が高い投資信託を勧めてきたり、リース会社と手を組んでアパート経営を勧めてきたり、様々な提案であなたの老後資金の運用を提案してくるかも知れません。

これまであなたが付き合ってきた金融機関は住宅ローンや給料の振込など、生活に必要な様々なサービスを提供してくれたことでしょう。しかし、60歳を過ぎたら付き合う金融機関を見直すことも必要です

少なくとも投資経験もない60歳を超えた人間にリスクの高い投資商品を勧めてくる金融機関との付き合いは見直す必要があるかも知れません。

こちらが希望サービスを低コストで提供してくれるという点では早めにネット専業の金融機関にシフトしていくことも選択肢の一つです。

60歳から90歳までの30年間は月に換算すると360か月です。投資で360万円を失うということはこの先毎月1万円の生活費を失うことを意味します。

逆に360万円を投資で得たとしても毎月1万円の生活費が増えるだけだと考えれば60歳を過ぎてから慌てて投資に手を出して無謀な勝負をするのではなく、できることなら毎月無理なく数万円を稼ぐ仕組みを今のうちから準備しておきましょう。

いくら年金が減ると言っても、公的年金がゼロになる訳ではありません。まずは毎年誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」から将来自分がもらえる公的年金額をチェックし、足りない分をどうするかを考えながら準備を進めて行きましょう。

高齢者が無理せずに稼ぐ3つのパターン

長年金融業界で働いてきた私が目にしてきた実例から、高齢者が無理せずに稼ぐ方法をいくつかのパターンに分類してみました。

「不動産に稼がせる」というパターン

駐車場やワンルームマンションという個人レベルのものから「マンションを一棟持っています」「商業ビルをいくつか持っています」という法人レベルのものまで規模の差はありますが、不動産を所有することで無理なく収入を発生させているというスキームは共通しています。ただし、このパターンで成功しているのはもともとご実家が「地主さん」や「大家さん」であった、あるいはそれなりの資産家の家柄であったケースが多かったと記憶しています。

会社や個人事業を経営して稼ぐパターン

たいていの場合、若い時には「会社で働く」という「リスクなしに労働を切り売りしてお金を稼ぐ」という行為に疑問を持つ人はあまりいません。

しかし、歳を重ねていくうちに「いつまでも労働を切り売りしているのはもったいない」という考えがふと頭をよぎる瞬間が訪れます。労働を他人に切り売りするのではなくリスクを承知の上で自分のために労働を積み上げていけば、いずれは長期にわたって収入を得る手段を作り上げることができるのではないか。そう考えて実行に移した人がこのパターンに該当します。

このパターンの人は、歳を取ってからは普段の会社の実務は信頼できる人間に任せて自らは「よき助言者」として会長職やオーナーという立場で無理なく収入と社会的地位を維持されていらっしゃる方が多いように思います。

好きな趣味からお金が発生するパターン

例えば、ジオラマやプラモデルが好き過ぎて、それを突き詰めていっているうちにいつの間にか作った作品にそれなりの値段がついていく人がいます。可愛い愛犬の写真をインスタグラムにアップしているうちに写真集の発売が実現している人もいます。

今は昔と違って自分の趣味や好きなことをSNSを利用して誰でも簡単に発表することができますし、専門的な知識がなくても簡単なECサイトを構築して自ら販売する手段を持つことも可能です。知識がなくてもメルカリなどのフリマを利用すれば誰でも簡単に趣味で作った作品をお金に換えることができます。

ポイントはあくまで大好きな趣味に没頭する延長にお金が発生するのであり、本来の目的は趣味を楽しむことにあるという点です。お金を稼ぐことを第一の目的とした段階でそれは趣味ではなく、単なる労働になってしまいます。

まとめ

60歳から90歳までの360か月をお金の心配なく過ごすためには今からの準備が重要です。定年退職までに時間があるならiDeCoやつみたてNISAなどの有利な非課税制度を利用して貯蓄と節税の両方を同時に実現することも考えてみましょう。

この記事では「iDeCo」と「つみたてNISA」のメリットやデメリットについて説明し、これらを組み合わせて利用することで計画的に老後資金を積み立てていくための具体的な方法について解説しています。

60歳を過ぎてから慌てて老後の準備をする人は金融機関のよいお客様になってしまいます。不動産投資のために借金をすること、株やFX取引といった投資の技術を身につけること、保険、投資信託、ETFなどの勉強は60歳までに済ませておきましょう。

60歳を超えたら無理せずにお金を稼ぐことができるような自分なりの仕組みづくりを今から考えてみることも必要です。そのためには「労働を他人に切り売り」するのではなく「労働を自分のために積み上げて長期的に収益を得る」ことも考えてみてはいかがでしょう。