つみたてNISAで初心者が利用すべきおすすめの投資信託とその理由

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小銭の詰まった箱

2018年1月から「つみたてNISA」がスタートしました。「つみたてNISA」は金融庁が厳選した低コストの投資信託に積立投資をする制度ですが、そのメリットは発生した利益に対する税金が20年間かからないということです。

金融庁はこの制度によって、国民の長期積立による金融資産の形成を後押ししたいという狙いがあります。

非課税貯蓄制度は非常にありがたいことですが、投資未経験の若年層に対して十分な投資教育をするこもなく、「さあ、税金の心配はいらないから投資を始めなさい」と言われても、何にどのように投資をしていいのか分からずに戸惑ってしまう方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、投資の初心者が「つみたてNISA」を始める際に参考となる投資信託の選び方について解説していきます。

この記事に記載してある投資信託の信託報酬および純資産額につきましては2018年7月22日に最新のデータに更新しています。

iDeCoとの違いを理解して選択する

「つみたてNISA」と同様に、非課税で積立投資ができる制度としてiDeCoがあります。どちらの制度にもメリットとデメリットがありますので、両者の違いをよく理解しておきましょう。

iDeCoのメリットはその大きな節税効果です。積立てた資金の全額が所得から控除されるiDeCoを利用して年収300万円のサラリーマンが毎月2万3000円を積立てた場合、毎年4万円の節税効果が60歳まで続きます。

ただし、iDeCoは厚生労働省が管轄する年金という位置づけですので最短でも60歳になるまでお金を引き出すことができません。

「つみたてNISA」には所得控除はありませんが、いつでもお金を引き出せるため、少額から気軽にスタートできるというメリットがあります。

iDeCoは最低5000円からの積立てですが、「つみたてNISA」は証券会社によっては100円~1000円くらいの少額からでも始めることができます。

またiDeCoは口座管理に最低でも2004円の手数料がかかりますが「つみたてNISA」にはそのような手数料はありません。「つみたてNISA」とiDeCoを組み合わせた老後資金のつくり方については以下の記事でまとめています。

この記事では「iDeCo」と「つみたてNISA」のメリットやデメリットについて説明し、これらを組み合わせて利用することで計画的に老後資金を積み立てていくための具体的な方法について解説しています。

再投資できるiDeCoとできないNISA

「つみたてNISA」を利用する上で注意が必要なこととして、「つみたてNISA」では積立てた投資信託を売却して別の投資信託に乗り換えることができない場合があるという点です。「つみたてNISA」は年間40万円の買い付け上限枠があり、それを上回る買い付けはできません。

例えば今年既に30万円の買い付け枠を使っている場合、以前に買った投資信託を売却するのはOKですが、別の投資信託に乗り換えができるのは今年の買い付け枠の残りである10万円分の範囲に限定されており、毎月の積立てによって買い付けができるだけです。

これに対してiDeCoでは毎月の積立て上限額とは関係なく、既に積立てた投資信託を売って別の投資信託や定期預金などに乗り換えることが可能です。

従って、iDeCoでは複数の投資信託を組み合わせてポートフォリオをつくり、定期的に資金配分を見直すというような運用が可能ですが、「つみたてNISA」では頻繁に投資信託を売るような運用をすることができません。

このように「つみたてNISA」とiDeCoは制度の違いに合わせた運用戦略が必要となります。iDeCoで選ぶべき投資信託とその組み合わせについては以下の記事でまとめてあります。

iDeCoのメリットは知っていても、これまで投資をしたことがない初心者の方の中には、何にどれくらい投資したらいいのか分からないという方が多いのではないでしょうか。そこで、この記事では投資未経験者がiDeCoを始める際に選ぶべきおすすめの投資信託やその組み合わせ方法などについて解説していきます。

手軽に安定的な運用を求めるなら

面倒な手間をかけずに安定的な運用を望むのであれば、バランスタイプの投資信託を選ぶというのもひとつの方法です。

バランスタイプの投資信託は世界中の株式や債券などにバランス良く投資することにって安定的な運用の実現を目指す投資信託です。バランスタイプの投資信託を1本持つだけで国際分散投資のポートフォリオを持っているのと同じ効果が期待できます。

以前はバランスタイプの投資信託は信託報酬と呼ばれる投資信託の毎年の運営コストが単純なインデックスファンドと比べて割高でしたが、「つみたてNISA」に採用されているバランスタイプの投資信託では、信託報酬は非常に低く設定されており、長期投資でも十分にリターンを狙える水準となっているものが多く見られます。

バランスタイプの投資信託は投資信託の中で自動的に投資対象の入替えが行われるため、「つみたてNISA」の買い付け上限枠に影響を与えることなく常に適切なバランスを維持することが可能です。

デメリットとしては債券などの安定資産にも投資しますので株式だけに投資する投資信託ほど高いリターンを狙うことはできません。

しかしながら、バランス型の投資信託は投資対象や分散比率によって積極的な運用タイプと保守的な運用タイプに分かれます。従って、安定運用を目指すのか、リスクをとってある程度のリターンを目指すのかよって選ぶべき投資信託は異なります。

バランスタイプでは下記の投資信託が信託報酬が低く、オススメです。「iFree 8資産バランス」と「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」は新興国やREITへの投資がそれぞれ25%含まれており、バランス型の中では積極的な運用となります。

「8資産均等型」のバランスファンドに投資するなら、0.17172%という驚異的な低さの信託報酬で運用できる「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」を選ぶのがいいでしょう。

「三井住友・DCつみたてNISA・世界分散ファンド」はREITへの投資は20%、新興国への投資は10%となっており安心感のあるバランスですが、設定されたばかりで純資産額が少ない点は注意が必要です。

  • iFree 8資産バランス(信託報酬:0.24%、純資産87億)
  • eMAXIS Slime バランス(8資産均等型)(信託報酬:0.17172%、純資産138億)
  • 三井住友・DCつみたてNISA・世界分散ファンド(信託報酬:0.23%、純資産0.97億)

REITや新興国への投資はせずに安定的な運用を目指すなら、「(購入・換金手数料なし)ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」または「ダイワ・ライフ・バランス30」のどちかを選択するといいでしょう。これらの投資信託については以下の記事で詳しく解説していますので、是非参考にしてみて下さい。

いよいよ来月から「つみたてNISA」がスタートしますが、初心者の方が選ぶことが多いバランス型の投資信託は、実は運用対象や分散比率もマチマチで、選ぶとなるとけっこう大変です。そこで今回は、「コスト」、「純資産」、「運用対象」、「値動きのリスク」を考慮して最良の1本を選び、その理由について解説していきます。

低コストで株式市場に投資するなら

「どうせリスクのある投資をするならリターンを大きく狙いたい」という方には株式に投資するインデックスファンドがおすすめです。日本市場なら日経225に連動するものよりTOPIXに連動するタイプの方が偏りがなくて安心です。

以下の3つの投資信託はTOPIXに連動するタイプの中でも信託報酬が極めて低いファンドです。(信託報酬は固定的なものではなく状況によって変動する場合があります。この記事に記載されている信託報酬は2018年4月13日時点のものです)

◆TOPIX連動のインデックスファンド

  • 三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスF(信託報酬:0.17%、純資157億)
  • iFree TOPIXインデックス(信託報酬:0.18%、純資産5.9億)
  • eMAXIS Slim 国内株式インデックス(信託報酬:0.17%、純資産30億)

日本以外の先進国に投資するなら以下のファンドが低コストです。「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」は日本株にも投資しますのでこれ一本で世界中の株式市場に投資ができます。このファンドを選ぶ場合は他のTOPIX連動のファンドに投資するとバランスが崩れますのでご注意下さい。

コスト的には「eMAXIS Slim先進国株式インデックスファンド」が圧倒的に低コストで安心です。

この記事では業界最低水準の運用コストをめざす「eMAXIS Slimシリーズ」と、そのライバルである「ニッセイインデックスファンド」を比較し、長期運用を前提とした「つみたてNISA」や「iDeCo」において、どちらの投資信託を選ぶべきかについて解説しています。

◆先進国の株式市場に連動するファンド

  • 野村つみたて外国株投信(信託報酬:0.21%、純資産28億)
  • eMAXIS Slim先進国株式インデックス(信託報酬:0.11772%、純資産168億)
  • たわらノーロード 先進国株式(信託報酬:0.22%、純資産254億)
  • iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジあり)(信託報酬:0.21%、純資産14億)
  • 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(日本株含む)(信託報酬:0.23%、純資産107億)

また、過去30年以上の値動きから最も綺麗な右肩上がりの価格推移が見られる米国市場への投資を考えるなら「楽天・全米株式インデックス・ファンド(米国市場のみ)(信託報酬:0.17%)」が最高の選択肢となります。詳細は以下の記事でまとめてありますので、是非ご覧下さい。

「つみたてNISA」は来月からのスタートですが、購入する投資信託をまだ決めていないという人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、「つみたてNISA」で購入できる132本の投資信託の中から特に20代、30代の人にオススメする投資信託とその理由について解説していきます。

ハイリスク・ハイリターンの運用を目指すなら新興国の株式市場に連動するファンドを利用してもいいでしょう。ただし、新興国株式に連動するファンドは信託報酬が割高ですし、リスクも高くなりますので先進国や国内の株式に連動するインデックスファンドと組み合わせて投資するのが一般的です。

ご自身で投資信託を組み合わせるとリバランスなどの手間がかかりますので、バランス型で新興国比率が最も高い8資産型のバランスファンドを購入するというのも一つの方法だと思います。

◆新興国の株式市場に連動するファンド

  • eMAXIS Slim 新興国株式インデックス(信託報酬:0.20412%、純資産:73億)
  • iFree 新興国株式インデックス(信託報酬:0.37%、純資産:17億)
  • Smart-i 新興国株式インデックス(信託報酬:0.37%、純資産:0.76億)

「iFree 新興国株式インデックス」が最初の決算をむかえたのでチェックしてみましたが、信託報酬以外の株式売買手数料や保管料が予想よりも高く、実質的なコストがかなり割高になっていました。

個人的には上記3つの中では「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」が本命になるかと思います。信託報酬以外の見えないコストについては以下の記事で詳しく解説しています。

見た目の安さに釣られて衝動買いをしたものの、結果的には高い買物になったという経験は誰にでもあると思いますが、投資信託でも同じようなことは起こり得ます。今回は信託報酬と実質コストの差が大きくなる投資信託の特徴について実際の投資信託を例にしながら解説していきます。

まとめ

「つみたてNISA」ではあまり多くの投資信託に分散して投資するよりも、国内、先進国、新興国の3つの市場にバランス良く投資するのがオススメです。

面倒であれば「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」で世界の株式市場に投資して大きなリターンを狙うか、バランスタイプの投資信託で債券も含めた安定的な運用を目指すのもいいでしょう。

「つみたてNISA」で利用できる投資信託の種類は証券会社によって異なります。せっかく口座を開設しても、この記事でご紹介したような低コストな投資信託を取り扱っていないということがないように事前にしっかりと確認しておきましょう。

まだ利用する証券会社が決まっていないのであれば、マネックス証券や楽天証券などといった大手のネット専業証券で口座を開設しておけば、低コストな投資信託の品揃えが豊富で安心です。

「つみたてNISA」で気をつけないといけないのは20年という期限のある制度であるということです。通常、インデックスファンドの積立投資では出口戦略は考えないのですが、期限がある「つみたてNISA」では出口戦略が必要です。下記の記事を参考に出口戦略についても予め考えておいてはいかがでしょう。

2018年1月から「つみたてNISA」がスタートしました。この記事では「つみたてNISA」の金融機関の選び方や、144本もある投資信託の中から何を基準に投資信託を選び、どのような出口戦略を準備すればいいのかについて解説しています。