投資で失敗する人ほど取引の勝率が高い理由

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プロ野球選手の打率のように取引の勝率を自慢している投資家がいます。「今月は27勝3敗、勝率90%だった」と言われて「それは凄いですね」と思う人はこの記事を是非とも読んでもらえればと思います。

私の経験上、大きく儲けている投資家と儲かっていない投資家を比べた場合、取引の勝率では儲かっていない投資家の方が、大きく儲けている投資家よりも高い傾向があります。

相場予想的中率は50%もあれば上出来

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多くの人は「投資に失敗する人は、相場の予想が外れた人」だと考えています。確かに、相場予想の的中率が100%の人なら投資に失敗するはずがなさそうです。しかし、投資とはそんなに単純なものではありません。

例えば、あなたが「現在1000円のA社の株価が1時間以内に値上がりする」という予想をして取引する場合のことを考えてみましょう。

10分後の株価が1010円になったとすれば、この時点であなたの予想は的中したことになります。その後株価は順調に値段を上げていき、30分後には1100円まで上昇したとします。あなたはそろそろ利益を確定する頃だと考え、1110円の値段になったら売るつもりでいたのですが、その後株価は下げてしまい、1時間後には980円になりました。

上記の例で、あなたは相場の予想は的中させたのですが、実際の取引では利食いに失敗したことになります。このように相場の予想的中率と投資の成功率とは必ずしも一致しません。

実のところ、リスクとリターンのバランスさえ正しくとれていれば相場の予想的中率とは関係なく投資で成功することはできます。

投資に失敗する人は勝ち負けにこだわる

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ケース.1

現在1000円の株が800円まで下がる確率が70%、1500円まで上がる可能性が30%のケース

ケース.2

現在1000円の株が500円まで下がる確率が20%、1100円まで上がる可能性が80%のケース

あなたが上記のケースのどちらかの株を買わなければならいとすれば、「ケース.1」と「ケース.2」のどちらを選びますか?

単純な期待値の問題ですので答えは簡単ですね。「ケース.1」の株を10回取引すると7回は200円の負け(7回☓200円=1400円の損)になり、3回は500円の勝ち(3回☓500円=1500円の利益)になりますから合計すると100円の勝ち(1500円-1400円=100円)になります。

「ケース.2」の株を10回取引すると2回は500円の負け(2回☓500円=1000円の損)で8回は100円の勝ち(8回☓100円=800円の利益)ですので合計すると200円の負け(800円-1000円=-200円)になります。

従って、どちらかを選べと言われれば「ケース.1」を選ぶのが正解ですが、実際の取引では「ケース.2」を選ぶ人の方が多く、その気持も理解できます。なぜなら取引の勝率だけを考えるならば70%負ける取引よりも80%勝つ取引を選んだほうが取引の勝率は確実に高くなるからです。

投資の勝ち負けは決済損益の合計金額で考えるべきものなのですが、投資で失敗する人は取引ごとの勝ち負けにこだわり、決済損益にまで考えが及んでいないのです。

投資の結果は「1万円儲けた」という金額で語るべきものであり、「7勝3敗で勝ち越した」という勝率で語るべきものではありません。

投資で成功するために必要なルーティン

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アスリートがプレイに入る前に決まった動作をすることで成功率を高めるのと同じように、取引においてもルーティンが必要です。

取引を行う前に確認すべきことは、利食いポイントと損切りポイント、そしてそれぞれのポイントにヒットする確率の予想です。もし、それらから計算された期待値が低い場合は取引を見送るようにしましょう。

期待値の低い取引を繰り返しても取引会社ばかりが儲かって、あなたの儲けはあなたの労力と釣り合いません。

あなたの過去の取引について、利食いの値幅、損切りの値幅、利食いの確率、損切りの確率を計算すれば、あなたの取引の傾向がわかります。

勝率が高いのに損益合計がマイナスの人は利食いの値幅を増やすか、損切りの値幅を狭くすることを考えてみましょう。勝率が低くて損益合計がマイナスの人は、利食いの値幅と損切りの値幅を見直すか、取引するタイミングを見直しましょう。

「目標とする勝率が50%、利食いの値幅よりも損切りの値幅の方が狭い」というのが取引の基本形です。多くの失敗する投資家は、勝率を高く設定し、利食いの値幅よりも損切りの値幅の方が広くなっています。

あなたの取引はどうでしょうか?