おつり投資「トラノコ」を始める前に知っておきたい3つの注意点

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トラノコ

買い物で受け取る「おつり」を自動的に投資してくれる「トラノコ」のサービスは、気軽に投資をスタートできる便利なサービスとして注目されています。この記事では資産運用のプロから見た「トラノコ」の3つの注意点について解説しています。

おつり投資と積立投資の違い

現金で買い物をする際に面倒なのが「おつり」のやり取りです。特に硬貨(小銭)でおつりを受け取ると財布が重くなるだけではなく、受け取った小銭は意識して使う機会を作らない限り増え続けてしまいます。

そこで誕生したのが、「おつり」として受け取った小銭を利用して自動的に投資信託を買い付けていく「トラノコ」の「おつり投資」サービスです。

ただし「トラノコ」は「おつり投資」と言っても現金で受け取った「おつり」が投資される訳ではなく、クレジットカードを利用した買い物で発生する仮想の「おつり」が投資されていくサービスです。

「トラノコ」で投資される仮想の「おつり」は、買い物で支払う代金を100円硬貨だけで支払うと仮定した場合に受け取る「おつり」、500円硬貨だけで支払うと仮定した場合の「おつり」、1000円札だけで支払うと仮定した場合の「おつり」の3通りから選ぶことができます。

例えば、380円の買い物をした場合、100円硬貨での「おつり」なら20円、500円硬貨での「おつり」なら120円、1000円札での「おつり」なら620円が投資に回ることになります。

このようにして発生した仮想の「おつり」の月間合計額で毎月1回投資信託を購入するのが「トラノコ」による「おつり投資」です。

従って、「おつり」の金額は100円、500円、1000円という3種類の中からどれを選ぶかによって異なりますし、クレジットカードの利用頻度によっても違ってくるため毎月の投資額にはバラつきが発生し、積立投資に見られるドルコスト平均法による買い付け単価の平準化効果は限定的となる点には注意が必要です。

対策としては「トラノコ」のアプリを利用して投資に回したくない「おつり」と投資に回す「おつり」を自分で選ぶことが可能ですが、そんな手間をかけるくらいなら「つみたてNISA」などの非課税制度を利用して毎月決まった金額を投資していく方がはるかに合理的で簡単です。

3600円の手数料は少額投資に不向き

「トラノコ」の月間利用手数料は300円ですので、少なくとも年間3600円のリターンが期待できる運用でなければ資産は目減りするだけです。

例えば、運用金額が10万円程度であれば3.6%の利回りが損益分岐点となります。同じ10万円の資金を「ウェルスナビ」や「THEO(テオ)」のようなロボットアドバイザーで運用した場合の年間手数料は1000円(年間手数料は運用資産の1%)であることを考えると年間3600円の手数料はかなり割高となります。

しかしながら、運用金額が100万円の場合でも「トラノコ」の年間手数料は3600円に固定されているのに対し、ロボアドの年間手数料は1万円(100万円の1%)となり、「トラノコ」の方が割安な手数料となります。

「トラノコ」も「ウェルスナビ」や「THEO(テオ)」のようなロボットアドバイザーも、運用対象は主に米国市場に上場しているETFでありETFそのものの経費率に大差はないものと思われますが、「トラノコ」は投資信託としての信託報酬を0.3%徴収しますので、その分だけ運用コストは高くなります。

「トラノコ」が徴収する信託報酬(0.3%)を考慮した場合、運用資金が52万円までは「ウェルスナビ」や「THEO(テオ)」のようなロボアドで運用する方が手数料は割安となります。

「トラノコ」の毎月300円の利用料を考慮すると、できれば50万円以上の資金からスタートするのが理想的ですが、それが無理な場合でも早めに50万円以上の運用資金になるようなプランを準備しておくことをオススメします。

トラノコ・ファンドは超保守的

「トラノコ」の投資対象は「TORANOTEC投信投資顧問」が運用する3種類の「トラノコ・ファンド」です。

債券比率が約7割の「小トラ」、約5割の「中トラ」、約3割の「大トラ」の3種類の中からご自身の判断で運用する投資信託を選んで投資するのですが、債券以外の部分は株式だけではなく、不動産とゴールド(金)にも投資しており、株式比率は「大トラ」で55.9%、「中トラ」で34.6%、「小トラ」だと22.7%しかありません。

「つみたてNISA」で人気No.1の投資信託となっているレオス・キャピタルワークスが運用する「ひふみプラス」は「トラノコ・ファンド」と同じアクティブ運用の投資信託ですが、9割以上の資産を株式で運用しています。

ここで「大トラ」と「ひふみプラス」の直近1年間での運用成績を比較してみると、「大トラ」の年間トータルリターンは2.64%、「ひふみプラス」の年間トータルリターンは19.25%となっており、株式比率の低さがリターンに影響している可能性があります(トータルリターンは2018年8月27日現在の数字です)。

それでは、世界の株式市場と債券市場に50%ずつ投資する「セゾン バンガード・グローバルバランス・ファンド」と株式比率55.9%の「大トラ」の直近1年間での運用成績の比較だとどうでしょうか。

「セゾン バンガード・グローバルバランス・ファンド」の年間トータルリターンは5.35%であり、「大トラ」の2.64%と比べて約2倍になっており、株式比率とは異なる別の要因がパフォーマンスに影響していることが分かります。

ちなみに「中トラ」の年間トータルリターンは0.79%、「小トラ」の年間トータルリターンはマイナス0.12%となっており、現在までのところ「トラノコ・ファンド」の運用成績はあまりパッとしないというのが正直な印象です。この先の頑張りに期待したいところです。

信託報酬の面では年間0.32%(税込み)の「トラノコ・ファンド」は0.68%の「セゾン バンガード・グローバルバランス・ファンド」や1.06%の「ひふみプラス」よりも割安ですが、リターンの差を考えるとアドバンテージにはなっていません。

リターンが小さいということは、リスクも小さいはずですので、株式市場が下落した際にも下がりにくいという特性があるのかも知れませんが、少なくともこれから金融資産を形成していこうという20代、30代が選ぶ投資対象として、「トラノコ・ファンド」はあまりにも保守的ではないかと考えられます。

まとめ

「トラノコ」は毎月の投資額がバラバラになりやすく、50万円未満の資金では手数料が割高になるうえ、投資対象の「トラノコ・ファンド」の運用成績もイマイチです。

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それでもやはり「おつり投資」を利用したいという方は、10万円からスタートできる「ウェルスナビ」で利用できる「マメタス」という「おつり投資」の利用がオススメです。

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「つみたてNISA」の始め方につきましては以下の記事で詳細に解説していますので、是非ご覧ください。

「つみたてNISA」に興味はあるけど、具体的にどのような制度なのか良く知らないという人にむけて、事前の知識がゼロでも3分で「つみたてNISA」の制度を理解してもらい、自身を持って運用をスタートして頂けるように解説してみました。
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