知識ゼロでも3分でわかる!プロが教える「つみたてNISA」の始め方と投資信託選び【2018年版】

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「つみたてNISA」に興味はあるけど、具体的にどのような制度なのか良く知らないという人にむけて、事前の知識がゼロでも3分で「つみたてNISA」の制度を理解してもらい、自身を持って運用をスタートして頂けるように解説してみました。

「つみたてNISA」のメリットと意義

「つみたてNISA」をひと言で説明すると、年間最大40万円を「つみたてNISA」の口座を利用して積立投資すれば、最長20年間は利益に対する税金は徴収されないという制度です。ただし、積立投資の対象は金融庁が長期積立投資に適していると認めた137本の投資信託と3本のETFの中から選ぶ必要があります。

これだけを読むと、ただの非課税制度なのですが、「つみたてNISA」の誕生によって行政が求める資産運用の方向性が金融業界に対して明確に示され、その結果として投資信託のコスト(信託報酬)がここ数年で大幅に引下げられたことは非常に意味のあることだと思います。

「つみたてNISA」を利用して、多くの若年層が資産運用における成功体験を得ることで、貯蓄ばかりに偏った日本の個人金融資産の一部が投資に向かい、日本経済の活性化につながることが期待されています。

口座開設には最低2週間程度は必要

皆さんは「つみたてNISA」の口座は準備できましたでしょうか。これから手続きをする方は、急いで準備に取り掛かりましょう。「つみたてNISA」で最も大切なことは品揃えの豊富な金融機関を選ぶことですので、マネックス証券、楽天証券、松井証券などの大手ネット専業証券を選んでおけば安心です。

「つみたてNISA」で取り扱われている投資信託は全て販売手数料が無料となっており、毎年の運用コストである信託報酬が低いものだけが選ばれています。言い換えると、金融機関にとってメリットが小さい投資信託しか扱えないのが「つみたてNISA」ですので、本気で取り組んでいるのは低コストで運営可能な大手ネット専業証券だけなのです。

利用する金融機関を決めたら、いよいよ「つみたてNISA」の口座を開設するための手続きを行う訳ですが、これまでに一般のNISA口座を開設していない人であれば手続は簡単です。取引画面にログインして「つみたてNISA」の口座開設申込をすると、「つみたてNISAの口座開設届出書」が郵送されてきますから、必要事項を記入してマイナンバーと一緒に返送すればOKです。

既にどこかの金融機関で一般NISAの口座を開設している人の手続方法は、「つみたてNISAを始めるための手続きをどこよりも簡単に解説!【ケース別】」で詳しくまとめてありますので、そちらをご覧下さい。私は昨年12月25日に手続きを完了しましたが、税務署による処理が終わって「つみたてNISA」の口座が開設できたのが1月11日でした。やはり「つみたてNISA」の口座開設には最低でも2週間くらいの時間は必要なようです。

金融庁の考えるシナリオ

「つみたてNISA」の投資対象は5000本を超える投資信託の中から選ばれた137本だけに限定されています。投資できる金額も年間最大40万円までと決められており、毎月3万3333円を超える投資はできません。数ある金融商品の中から厳選した優良な金融商品だけに少額の投資をしてもらうことで、大きな損失を発生させることなく投資を続けさせることが可能となり、その結果として長期的には金融資産を増やすことができるというのが金融庁の考えるシナリオです。

金融庁の考えるシナリオで最も大切な部分が「投資を長期間継続する」という部分です。過去の実績では、世界中の株式市場に対してGDPの比率で国際分散による積立投資を行った場合、どのようなタイミングで積立をスタートしても20年という期間があれば十分なリターンを得ることができています。

しかしながら、積立投資が上手くいっていないタイミングで積立をやめてしまう人はリターンを獲得することなく投資の世界から離脱してしまいます。そこで金融庁は、毎月の積立額を少額に設定することで離脱率の引き下げを狙っている訳です。「長期投資」と「分散投資」が「つみたてNISA」の成功の秘訣です。

得意な値動きと苦手な値動き

「つみたてNISA」が苦手とする値動きは、「だらだらと下がり続ける」、「一度大きく上昇してから元に戻る」、「小幅に上昇と下降を繰り返す」という3つの値動きパターンです。

「だらだらと下がり続ける」という値動きのものに投資しても勝ち目がないことは説明不要ですね。「一度大きく上昇してから元に戻る」という値動きの場合は買い付け価格の平均値が元の価格よりも下がる可能性がゼロですのでリターンが出ることはありません。「小幅に上昇と下降を繰り返す」という値動きは、一見すると堅実な動きに見えますが、結果的には値動きがないのと同じですので大きく損もしない代わりに大きな利益も出ません。

「つみたてNISA」が得意とする値動きは「緩やかに上がり続ける」、「一度大きく下落してから元に戻る」、「大幅に上昇と下降を繰り返す」という3つの値動きパターンです。

「緩やかに上がり続ける」というのは20年という長期間を基準としており、年単位では一方的な上昇や下降を描いた動きでも長い目でみれば右肩上がりであるという意味です。「一度大きく下落してから元に戻る」というのは、半値くらいまで一気に下落した後、4年程度の時間をかけて元の水準まで値を戻した「リーマンショック」の時をイメージしてもらえれば分かりやすいと思います。

リーマンショック直後の4年間に安値で買い続けたことで平均買い付け単価が大幅に下がり、現在では大きな含み益が生まれています。「大幅に上昇と下降を繰り返す」という値動きでは、上昇時にある程度のリターンが獲得できます。

選ぶべき投資信託のタイプ

「つみたてNISA」が得意とする値動きが理解できたと思いますので、具体的な投資信託を選んでいきましょう。値動きが小さい投資信託ではリターンが期待できませんので株式に投資する投資信託が第一候補となります。値動きの方向性を予測するのは困難ですが、過去の値動きをベースに考えると米国の株式市場が最も綺麗な右肩上がりの値動きを続けています。

米国だけに集中して投資するのには抵抗があるという人はもう少し投資する地域を広げて「全世界」あるいは「先進国」に投資するのが良いでしょう。

この時に、日本の国内株式市場に投資するかしないかは好みの問題ですが、投資比率は10%程度を目安にしておくことをお勧めします。日本の株式市場は先進国の中では唯一、バブル期の高値を今でも下回っており、右肩上がりとは言えない状況が続いています。

また、ここ直近の国内株式市場では年間6兆円ペースで日銀が日経225やTOPIXに連動する国内ETFを買い付けており、株価が不自然に維持されてきた可能性も否定できません。だからこそ日本株は安心して買えるという意見もありますので、一概に日本株への投資を否定する訳ではありませんが、世界の株式市場に対してGDPベースで分散投資をする場合、日本の株式市場が占める割合はせいぜい10%程度であることは頭の隅に置いておいて下さい。

値動きが大きい投資信託に投資する問題点として、積立投資の離脱率が高くなるリスクが考えられます。わずか1ヶ月程度で自分の積立てた金融資産の価値が半分に減ってしまうことに耐えられる人は以外と少ないのが現実です。従って投資経験の少ない人の場合はもう少し値動きをマイルドにするための緩衝材として先進国の債券などにも投資するバランス型の投資信託を組合せた方がいいでしょう。

お勧めの投資信託4本

具体的な例として、4つの投資信託をご紹介させて頂きます。下記の4つの投資信託を単体あるいは組み合わせて利用することで、あらゆるリスク許容度に合わせた運用は可能です。ただし、あくまで具体例としてのご紹介ですので、お時間のある方は、以下の記事などを参考にお好きな投資信託を選んで頂ければと思います。

「つみたてNISA」が2018年1月からスタートしました。将来を考えて投資を始めるにはいい機会だとは思っていても、何にどのように投資をしていいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、投資の初心者が「つみたてNISA」を始める際に参考となる投資信託の選び方について解説していきます。

◆楽天・全米株式インデックス・ファンド

この投資信託は、過去5年間の運用実績で15.6%、10年間の運用実績で年率8.54%のトータルリターンを実現している、米国の株式市場全体の動きに忠実に連動する上場投資信託(ETF)に投資するユニークなファンドです。綺麗な右肩上がりを続けている米国の株式市場に投資するならこの投資信託で決まりです。信託報酬も0.17%と非常に低く、マネックス証券、楽天証券、松井証券などで取り扱いがあります。

◆楽天・全世界株式インデックス・ファンド

この投資信託は、全世界の株式市場の動きに連動する米国のETFに投資するファンドで、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」の全世界版とお考え下さい。日本市場、新興国市場、欧州市場などにもGDPベースの投資比率で投資しますのでこの1本で全世界の株式に投資できます。ちなみに信託報酬は0.24%です。

◆eMAXIS Slim先進国株式インデックス  

こちらは日本を除く先進国に投資する投資信託です。信託報酬は現時点では0.20%ですが、2018年1月30日から0.1095%に引下げられることが決まっており、国内最低のコストで先進国に分散投資できます。日本の株式市場には投資したくない、あるいは既に日本の株式市場に投資する投資信託を保有しているという人にはお勧めです。

◆ニッセイ・インデックスバランスF(4資産均等)

国内株式、外国株式、国内債券、外国債券にそれぞれ25%ずつ投資する投資信託です。これ単体で運用すれば非常に堅実な運用となり、安心して積立投資を継続できるでしょう。内外の投資比率が50%ずつと分かりやすく固定されているので、値動きをマイルドにする目的で株式投資信託と組み合わせて利用するにも便利な投資信託です。

まとめ

「つみたてNISA」はできるだけ早くスタートすることで、積立投資の特性を実体験として習得でき、その経験を「iDeCo」の運用に活かせることになります。

「iDeCo」で積立てた資産は60歳まで引き出せませんし、最低でも毎月5000円の投資を60歳まで口座管理料を支払いながら継続しなければなりません。それに対して「つみたてNISA」は大手ネット証券であれば100円からでも利用でき、万一の場合はいつでも引き出すことができますので気軽にスタートしてみて下さい。