今から「つみたてNISA」を始める人におすすめする3つの金融機関とその理由

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石を積み上げる画像

「つみたてNISA」は金融機関があまり儲からない制度となっていることから、本気で取り組んでいる金融機関は、実はあまり多くなく、金融機関の選択を間違うと、思っていたような運用ができなくなる可能性もあります。そこで今回は「つみたてNISA」でおすすめの金融機関とその理由について解説していきます。

つみたてNISAの申込は19万口座

2018年1月から「つみたてNISA」がスタートしました。「つみたてNISA」をアピールするTVCMも流されていますが、日本証券業協会が大手証券会社とネット専業証券の「つみたてNISA」の申込件数を調べたところ、2017年12月末時点で19万6000口座の申込があったということです。

2014年の制度開始時に320万口座の申込があった「一般NISA」と比較してみると、証券業界が「つみたてNISA」に対して極めて消極的な対応をしていることがよく分かります。

証券会社からすれば、「つみたてNISA」で販売できる投資信託は全て販売手数料がゼロとなっており、販売したところで全く利益が出ないだけでなく、投資信託の保有者から毎年徴収できる信託報酬(証券会社と運用会社と信託銀行で分け合う手数料)も極めて少額なものばかりであり、やる気が出ないのは当然と言えます(利用者にとってはメリットが大きい制度と言えますが・・・)。

このように「つみたてNISA」は証券会社にとってはあまり儲からない制度です。「つみたてNISA」の取り扱いのためにシステム投資が必要なことを考えると「割に合わない」と考えて取り扱いをしない証券会社も多く、たとえ取り扱っていたとしても、金融庁の目を気にして「お付き合い程度に取り扱っている」という証券会社もかなり見られます。

現在までのところ、利用者の立場に立って利便性の高いサービスを提供しようとしている証券会社の数はあまり多くないというのが現実です。

投資信託の数や最低積立額が違う

「つみたてNISA」で購入できる投資信託は144本(2018年4月13日時点)ありますが、これら全ての投資信託が購入可能な証券会社は現時点では存在しません。どれだけの投資信託を扱うかは会社の判断によって決まりますので、取り扱う投資信託の数が多いところもあれば、少ないところもあります。

金融機関からは「たくさんあると顧客が迷うから」というもっともらしい意見も聞こえてきますが、「どうせ会社は儲からないんだから」という気持ちもあり、限られた少数の投資信託に取り扱いを絞ることで業務負担を減らしたいというのが金融機関の本音です。

確かに100を超える投資信託から自分のニーズに合う投資信託を選び出すのは大変な作業かも知れませんが、選択肢が少なければいくら時間をかけて選んでも自分のニーズに合うものがそこにはないという可能性が高くなります。たまたま今のニーズに合うものが見つかっても、年齢や収入、マーケットの状況などによってニーズは変化しますので、選択肢は多い方が安心です。

また、毎月の最低積立額が金融機関によって異なることにも注意が必要です。最低5000円からという会社もあれば、100円からでもOKという会社もあります。積立頻度も毎月1回という会社もあれば、毎日積立も可能という会社もあり、これらの条件も選択基準のひとつになります。

選ぶ基準は品揃えと積立条件

「つみたてNISA」を利用する金融機関を選ぶ場合、最初に確認すべきことは取り扱い投資信託の数と内容です。20本や30本から選ぶというのでは、買いたい投資信託が見つからない場合もありますし、50本くらいあっても自分の買いたい投資信託が全て揃っているとは限りません。

目安としては144本のうち、少なくとも半分以上の取り扱いがある金融機関の中から選ぶようにしましょう。最も重要なことは自分が買いたい投資信託が揃っているということですが、取り扱い可能な投資信託の半分以下しか扱わない金融機関の場合、今後新たに投資対象として追加される投資信託を積極的に取り入れてくれる可能性が低いからです。

せっかく魅力的な投資信託が新たに「つみたてNISA」の対象となっても取扱ってくれなければ購入することができません。

毎月の積立額については最低金額が少ない方が便利です。まだ年収が大きく増える前の若年層の利用者の場合、毎月数万円の積立が難しいケースもあると思いますが、毎月100円でも1000円でもいいので「つみたてNISA」を利用して投資経験を積むことは非常に有意義なことです。また、複数の投資信託に分散投資する場合、100円単位で金額を調整できた方がポートフォリオのバランスがとりやすくなります。

おすすめの金融機関はこの3つ

取り扱っている投資信託の数が100本以上で100円からでも「つみたてNISA」を利用できる証券会社は「SBI証券」「楽天証券」「マネックス証券」の3社ですが、このうち「毎日積立」に対応しているのは「楽天証券」と「SBI証券」です。

「毎日積立」のメリットは「毎月積立」よりも買付価格が平準化されることです。現実的には「つみたてNISA」の20年という期間を考えると「毎日積立」と「毎月積立」でリターンに差が出ることはないのですが、精神的な部分では効果があるかも知れません。

「つみたてNISA」の買付日は自分で選ぶことができますが、「自分の買い付け日に限って基準価格が高いような気がする」というような被害妄想から逃れる手段として「毎日積立」はかなり有効です。

少額の積立に伴う資金移動が面倒な人は「楽天証券」の利用が便利です。「楽天証券」での積立では「楽天銀行」や「楽天カード」との連携が可能であり、「うっかり振込を忘れた」というようなことや「自動引き落としの際に銀行口座にお金が無かった」というような理由で「つみたてNISA」の積立がパスされてしまうというリスクがありません。

また、「楽天証券」と「楽天銀行」の連携を設定することで「楽天銀行」の普通預金の金利が定期預金並みの「0.1%」に優遇されるというメリットもあります。「つみたてNISA」のスタートを機会に「楽天銀行」や「楽天カード」を利用して「楽天ポイント」を効率的に集めたいというような人にとって「楽天証券」は最良の選択だと言えます。

また、マネックス証券でも銀行口座から「つみたてNISA」の口座に毎月自動で振込が行われる便利なサービスが提供されています。

「つみたてNISA」で意外に面倒なのが証券会社への振込入金です。マネックス証券では毎月自動かつ無料でこちらが指定した銀行から任意の金額を証券総合口座やNISA口座に振り込む「定期自動入金サービス」が利用できますので「つみたてNISA」を完全自動で行うことができます。

専用のスマホアプリで運用したいなら

番外編となりますが、スマホアプリで手軽に「つみたてNISA」を始めたいという人には「松井証券」がおすすめです。取り扱い投資信託は松井証券が厳選した104本で、かゆいところに手が届く選択になっています。

「投信工房」という投資信託に特化したシステムを提供しており、専用のスマホアプリだけで「つみたてNISA」の運用・管理を簡単に行うことができます。「つみたてNISA」の運用をポートフォリオとして管理できたり、過去の10年の値動きによるシミュレーションができたり、積立スケジュールの確認や変更、積立金額の増減などもスマホだけで簡単に行うことができます。「投信工房」の画面イメージは以下の通りです。

◆ポートフォリオ管理画面

投信工房の画面

上記のポートフォリオはかなり「攻めている」ポートフォリオですのでリターンは8.1%となっています。このポートフォリオの過去10年間のシミュレーション結果は以下の通りです。2008年のリーマンショックでいきなりマイナス運用となっていますが、そのまま運用を続けていれば資産は2倍になっていることがわかります。

◆過去のシミュレーション画面

シミュレーション画面

まとめ

これから「つみたてNISA」を始めるという人は、投資信託の品揃えが豊富で、100円からでも積立が可能な「SBI証券」「楽天証券」「マネックス証券」の中からお好きな証券会社を選ぶといいでしょう。

楽天ポイントを集めたり「楽天銀行」の普通預金で0.1%の優遇金利を狙うなら「楽天証券」、既に「SBI証券」に口座がある人は「SBI証券」、ロボアドに興味のある人は国内最安手数料の「マネックスアドバイザー」を提供している「マネックス証券」の利用がお勧めです。「マネックスアドバイザー」については以下の記事で詳しく解説していますのでご興味のある方は是非ご覧下さい。

ロボット・アドバイザーによる運用額は右肩上がりに増えてきており、2020年には1兆円~5兆円規模になるとも言われています。そして2017年10月25日にスタートしたマネックス証券の新しいロボアドであるマネックスアドバイザーはこの新市場の起爆剤となるかも知れません。

今回ご紹介した4つの証券会社では、いずれの証券会社も毎月100円からでも「つみたてNISA」を利用できますので、まずは100円からでも気軽にスタートしてみてはいかがでしょう。