「つみたてNISAの積立日は何日にすればいいのか?」という質問に回答します

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「つみたてNISA」が2018年1月からスタートしましたが、皆さんは既に積立をスタートされましたでしょうか。

1月から積立をスタートした人の2月1日時点における運用成績について想像すると、積立日によって評価損益がプラスの人とマイナスの人に分かれているのではないかと思われます。

このように積立日によって運用成績が異なるのであれば、積立日として最も有利な積立日とは何日なのでしょうか。

株価のランダム・ウォークを信じるなら

「ウォール街のランダム・ウォーク―株式投資の不滅の真理(バートン・G. マルキール(著)」を愛読書としている方に限らず、株価の値動きには規則性が無く、過去の値動きと将来の値動きには一切の関係がないとする仮説を前提に投資されている方にとって、「つみたてNISA」で有利な積立日などを探すことは時間の無駄でしかありません。

ランダム・ウォーク支持派の考えでは、過去の値動きを統計的に分析したところで将来の値動きを正しく予想することは不可能であり、テクニカル分析などはただの気休めでしかありません。

同様に効率的な市場においては現時点の様々なファンダメンタル情報は瞬時に株価に織り込まれており、ファンダメンタル分析もテクニカル分析も単なる後付けの説明に過ぎないということになります。

年俸数億円の優秀なファンドマネージャーが選んだ投資銘柄による運用と、目隠しした猿がダーツを投げて適当に決めた投資銘柄による運用も結果的なリターンとしては大きな差が出ないというのがランダム・ウォーク支持派の考えです。

このような考え方に同意される方は、そもそもこの記事をお読みになることはないでしょう。なぜなら株価はランダムに動いている訳で、「何日に買っても結果は同じ」なのですから。

株価の動きにトレンドが存在するなら

株価の予測が困難であることは理解できるが、過去の値動きを見る限り、限られた期間における「トレンド」は存在するとお考えの方も数多くいらっしゃることでしょう。

ここで「トレンド」について簡単に説明しておきます。「トレンド」とは価格が動く方向を意味しており、マーケットには3つの「トレンド」が存在しています。

「トレンド」は「上昇トレンド」と「下降トレンド」の2つだけだと考えている人が多いのですが、「トレンド」は常に発生している訳ではなく、かなりの期間が「トレンドレス」と呼ばれる「明確な方向性を持たない期間」であることを忘れてはいけません。

更に「トレンド」を長期、中期、短期の3種類に分類することもあります。「長期的には上昇トレンドですが、短期的には下降トレンドです。」というような表現でマーケットの方向性を説明したりします。

2017年のマーケットを振り返ってみると、トレンド的には「上昇トレンド」であったことが分かります。このようなマーケットで積立投資をする場合、積立日を「月初」にすることでリターンの最大化が狙えます。

積立日を「月初」にすることのメリットは「運用期間が長くなる」ことと、「平均購入単価が低くなる」ことです。上昇が続くマーケットでは1日でも早く購入しておくことで安い価格で購入できる可能性が高くなり、運用期間も長くなりますのでリターンが大きくなります。

例えば、「上昇トレンド」のマーケットにおいて3月1日に積立てた人と比べると、3月31日に積立てた人は30日分の値上がり利益を撮り損ねてしまうことになり、このようなことを12ヶ月間繰り返した場合、リターンの差はかなり広がることが予想されます。

逆に、マーケットが「下降トレンド」の場合、積立日は「月末」に設定しておく方が有利です。

どうしても迷うなら「毎日」積立てる

マーケットの「トレンド」に合わせて積立日を決める場合は「トレンド」を予想し、それを的中させる必要があります。本来、積立投資はマーケットの予想を放棄した投資手法なのですが、その手法にマーケットの予想を組み込むことにより、リターンを上積みするという考えは悪くないと思います。

ただし、マーケットの動きを予想した結果、「積立の中止」や「極端な積立額の変更」などを行うようになった場合、もはやそれは積立投資とは別物になっているということは事前に理解しておく必要があります。

この先、積立投資を続けて行くと、「私が買う日に限って株価が高いような気がする」と感じる人が増えてくることが予想されます。特に株式市場で「下降トレンド」の状態が続くと多くの人がこの手の被害妄想に取り憑かれてしまいます。

このような不健康な精神状態に陥ることを事前に予防する方法として「毎日積立」という方法があります。「毎日積立」は全ての証券会社で提供しているサービスではありませんので、以下の記事を参考に証券会社を選んでもらえればと思います。

これから金融資産を増やしていかなくてはならない若年層をターゲットに積立投資のサービスを充実させる金融機関が増えてきています。積立投資の中でも最も細かな時間分散が実現できる「毎日積立」のサービスを提供している数少ない証券会社3社のサービスをご紹介します。

「つみたてNISA」で「毎日積立」に対応しているのは現時点では「楽天証券」と「SBI証券」の2つの証券会社です。投資信託のラインナップも豊富ですので「つみたてNISA」で「毎日積立」をしたいという人はこのどちらかの証券会社を選ぶといいでしょう。

「毎日積立」と言っても、厳密に毎日積立を行う訳ではなく、毎営業日ごとに積立を行います。イメージとしては毎営業日ごとに1,633円程度ずつ買い付けることで年間40万円の積立をする感じです。もちろん年間40万円の積立は上限値ですので、毎日の積立額は500円でも1000円でもOKです。

まとめ

「つみたてNISA」は制度そのものに大きなメリットがありますので、リターンの最大化を狙う上で最も重要なことは「定額の積立投資を休むことなく長期間継続する」という積立投資の基本を守ることであり、統計的には積立日を何日に設定しても10年以上の長期運用では大きな差異は発生しないものと考えられます。

ただし、将来のマーケットの動きを予想して積立日を決めるのであれば、「上昇トレンド」のマーケットでは「月初」、「下降トレンド」のマーケットでは「月末」に積立日を設定する方がリターンに良い影響を与えることが想像できます。

どうしても積立日に悩むという人は「毎日積立」による究極の時間分散を行うことで購入価格を平準化することが可能ですが、「毎日積立」のメリットは購入価格の平準化というよりも精神衛生面でのメリットの方がはるかに大きいものと考えられます。