つみたてNISAの投資信託選びで迷っているならこの1本がオススメな理由

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「つみたてNISA」は来月からのスタートですが、積立てる投資信託をまだ決めていないという人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、「つみたてNISA」で購入できる132本の投資信託の中から特に20代、30代の人にオススメする投資信託とその理由について解説していきます。

「つみたてNISA」の基本戦略とは

「つみたてNISA」は、現時点で大きな金融資産を保有していない若年層が少額の資金を長期に積立てることで大きな金融資産をつくり上げるための制度です。既にある程度の金融資産を保有している人は「つみたてNISA」よりも一般NISAの利用を検討する方がよいかも知れません。

「つみたてNISA」は長期に渡って積立て続けることでリターンを狙う投資戦略ですから、途中で積立を停止したり、売却することがないように、余裕を持った積立計画を立てる必要があります。無理して毎月3万円の積立をして途中で積立を中止するくらいなら、毎月1万円でもいいので確実に継続できる金額からスタートしておき、余裕が出てきたら積立額を増やしていくほうがよいでしょう。

毎月3万円の積立が問題なくできる人は、「つみたてNISA」よりも「iDeCo」を優先して利用して下さい。「iDeCo」は「つみたてNISA」と同じ非課税制度ですが、積立てた金額全てを所得から控除することができるため、「つみたてNISA」よりも遥かに有利な運用が可能となります。「つみたてNISA」と「iDeCo」の使い分けについては以下の記事にまとめてありますので、是非ご覧下さい。

この記事では「iDeCo」と「つみたてNISA」のメリットやデメリットについて説明し、これらを組み合わせて利用することで計画的に老後資金を積み立てていくための具体的な方法について解説しています。

流動資産の確保とリスク資産の保有

投資を始める前にご自身の資産状況を確認しておく必要があります。生活をしていく上で必要な流動資産の預け先としては銀行預金が一般的ですが、預金額として必要な金額はその人の生活レベルや家族構成などによって異なります。この程度の銀行預金があれば問題ないと思える金額は流動資産として必ず維持しておくようにし、決して投資に回したりしないことが重要です。

流動資産が確保できれば、いよいよ投資をスタートする訳ですが、若年層の皆さんにはリスク資産への投資を優先して行ってもらいたいと思います。金融庁が管轄する「つみたてNISA」の制度では、厚生労働省が管轄する「iDeCo」と違って元本保証の金融商品や極端に低リスクな投資信託は投資対象になりません。

保守的な運用も必要な年金制度である「iDeCo」と違い、リスクをとって少額資金の積立てで大きな金融資産を積み上げることを目的とした「つみたてNISA」においては、国債や債券に100%投資するような投資信託への投資では目的を達成することが不可能であるというのが金融庁の考えだからです。

リスクコントロールは毎月の積立額で

リスクとリターンのバランスがとれている限りにおいては、できるだけ高いリスクの商品へ投資するのが「つみたてNISA」における投資戦略としては正解です。ただし、リスクのコントロールは必要であり、このリスクコントロールは毎月の積立金額の調整によって行います。

例えば、100万円の資金のうち半分を国内の債券で運用し、残りの半分を国内の株式で運用する投資信託の場合、国内の株式市場が大きく値下がりした場合でも影響を受けるのは半分の50万円分であり、債券で運用している50万円分には大きな影響はありません。仮に株式運用の部分の評価額が半分に減ったとしても全体で見れば25%のマイナスで済みます。

ところが100万円の資金の全てを国内の株式で運用する投資信託の場合、仮に株式運用の部分の評価額が半分に減ってしまうと全体として50%のマイナスとなってしまいます。だからこそ分散投資はリスクを小さくするために非常に有効であるというのが普通の人が考えるこの例え話のオチなのですが、最初から50万円分だけを株式100%で運用していた方が投資額が小さく済む分だけ分散投資よりも資金効率がいいというのがこの例え話の本当のオチです。

投資信託には信託報酬とうコストが毎年発生しますが、これは運用金額に対してかかるコストです。大きなリターンが期待できない国内債券に投資している50万円分にも当然かかってくるコストだということを考えると、このような分散投資をする投資信託への投資よりもリスク資産である株式に集中した投資を少額だけ行う方が結果的には同じリスクでコストは小さく済むはずです。

リスクの高い投資信託に投資する場合であっても、投資金額を調整することでリスクのコントロールを簡単に行うことができます。このことさえ理解していればリスクの高い投資信託にも安心して投資することができます。

低コストで高利回りが狙える投信

大きな金融資産をつみ上げていくためには高い利回りが期待できるものに投資しなければなりません。少なくとも積立てた元本が2倍以上になることが期待できなければ話になりません。具体的には期待利回り7%以上で信託報酬0.3%未満というのが最低限の条件となります。

アベノミクスによる株価上昇でここ数年は右肩上がりが続いている日本の株式市場ですが、1989年12月につけた高値を未だに下回る株価水準となっており、過去30年で見るとむしろ右肩下がりの値動きとなっています。それに比べて米国の株式市場は過去30年の値動きを見る限り、最も綺麗な右肩上がりの成長を続けています。実際に米国市場は平均年率8%程度の成長を長期に渡って続けており、長期積立投資には最も適している市場のひとつであることは間違いありません。

米国の株式市場に投資をする投資信託の中で、私が最もオススメしたいのが「楽天・全米株式インデックス・ファンド 」です。この投資信託は「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」という米国市場に上場している投資信託(VTI)に投資するという非常にユニークな投資信託です。

NYダウは30銘柄、S&P500は500銘柄(今は505銘柄)の値動きで米国市場全体の値動きを反映させていますが、VTIがベンチマークとする「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」は大型株だけでなく中小型株も含めた約4000銘柄から構成される株式指数であり、米国株式市場の動きを忠実に反映します。

「楽天・全米株式インデックス・ファンド 」は信託報酬も0.17%という低さであり、販売開始からわずか3ヶ月程度で既に33億円以上の純資産を集めていることからもその人気の高さがよく分かります。まだ一度も決算をむかえていないため、その他のコストなどは分かりませんが、運用そのものは米国のETFであるVTI1本に投資するだけのシンプルなものですから大きなコストになることは考えにくく、繰上償還のリスクも小さいと言えそうです。

全世界に投資したいという人には

過去の値動きが必ずしも未来の値動きを保証するとは限りませんので、米国市場だけに集中して投資するのではなく世界中の株式に投資したいという方もいらっしゃると思います。そのような方には「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」がオススメです。

「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」は全世界で購入可能な株式の98%をカバーしている「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」をベンチマークとしている「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」を投資対象にした投資信託です。

新興市場も含めた世界中の株式市場に投資するため信託報酬は0.24%と「楽天・全米株式インデックス・ファンド 」の0.17%よりも高くなりますが、投資を米国に集中させることに不安がある方にはこちらの投資信託の方が安心でしょう。

攻めるなら「楽天・全米株式インデックス・ファンド 」、迷ったら「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」というイメージで考えてもらえればと思います。取り扱い証券会社は現在のところ、楽天証券、マネックス証券、松井証券、SBI証券、エイチ・エス証券の5社となっています。

あまりリスクをとらずに安定した運用を目指したい人は以下の記事を参考にバランス型の投資信託を選んでみて下さい。

いよいよ来月から「つみたてNISA」がスタートしますが、初心者の方が選ぶことが多いバランス型の投資信託は、実は運用対象や分散比率もマチマチで、選ぶとなるとけっこう大変です。そこで今回は、「コスト」、「純資産」、「運用対象」、「値動きのリスク」を考慮して最良の1本を選び、その理由について解説していきます。

また、リスク許容度に合わせた投資信託を選びたいという人は以下の記事を参考にしてみて下さい。

初めての投資を「つみたてNISA」からスタートするという方も多いと思います。そこで今回は、1本の投資信託だけでバランスよく運用できるオススメの投資信託を投資家のタイプ別にご紹介します。